コピーライター宇崎の師匠が選ぶ「凄いキャッチコピー」3選

こちらのブログで、時折ご紹介している、
私、宇崎の「師匠」のメルマガからの転載記事ですが、

『凄いと思ったキャッチコピー3選』

というテーマで、師匠が純粋に「凄い」と思ったコピーを3つほど、
凄いと思った理由などの解説付きでご紹介されていたものがあります。

以下の原文をそのまま転載させて頂きますでの是非、ご覧ください。

コピーライター宇崎の師匠が選ぶ「凄いキャッチコピー」3選

一応は「コピーライター」として知られているっぽい私なのですが、
このメルマガで「コピーの話」をした事はほぼありませんでした。


基本、コピーライティングという分野の情報発信については、
私の弟子を自称してくれている方を通して行えているので、
コピーの方の話はほぼその方のチャンネルを通して行っています。


ですので、このメルマガでコピーの話は、
あえて「ほとんど」と言っていいレベルでしていません。


ただ、今日はあくまでも「私目線の言葉」で、
ちょっとした「コピーの話」をしたかったので、
今回は珍しく、ここでその話をさせて頂ければと思います。


題して・・・


『「スゴい」と思うコピー3選』


です(笑)


要するに、私が「凄い」と思うキャッチコピーを3つほど紹介し、
その何が凄いのかを講義してみようという試みですね。


このようなテーマで講義をしようと思った理由としては、
このメルマガではコピーの話をほとんどしていないわりに、


「これは凄いと思うコピーを教えてください。」


的な質問を読者の方から頂くことが多かったからです。


ただ、このような質問をされた読者さんは、


「凄いと思うセールスレターを教えてください。」


という意味合いで質問をされていたかもしれません。


ですが情報商材のセールスレターとなると、そのターゲットや、
先立つマーケティングによって色々と見方も変わってきますし、


「ほぼ全てのコピーが良いところもあれば悪いところもある」


というのが実際のところですので、手放しに


「これは凄いセールスレターです!」


と言えるようなものは、正直言ってなかなかありません。


まあ、情報商材のセールスレターは非常に「長い」ですから、
あれだけ長文のコピーとなれば、それは当然だと思います。


ですので、今日、私が取り上げるコピーは、
あくまでも「キャッチコピー」であり、


『読んだ人の心にイメージを植え付ける為のコピー』


という視点で選定したものになります。


そういうものでよろしければ、是非お付き合いください。


それでは早速いってみましょう。



■「スゴい」と思うコピー3選 その1


まず1つ目に選んだコピーは、


「プラン・ジャパン」


というボランティア団体のこちらの広告コピーです。




『 13歳で結婚。14歳で出産。恋は、まだ知らない。 』




これは貧困国などの女性の自由を守る、
その支援活動の為のキャッチコピーらしいのですが、
おそらく、日本のライターが作ったコピーなんだと思います。


何というライターさんが作ったコピーかは不明で
一般募集などで決まったコピーの可能性もありますが、


「貧困国などの女性の自由を守る支援活動のコピー」


という題材で、このコピーを考えた発想や着眼点、
その全てにおいて私は本当に「凄い」と思います。


基本的にキャッチコピーというものは
その大半が営利目的の企業をアピールする目的、
何かの商品のイメージを植え付けていく目的で作られますし、
私もそういうコピーばかりを作ってきています。


ただ、そういう「その先に営利を求める発想のコピー」では、
このようなコピーは、なかなか出てきません。


私自身、こういった非営利団体や、
そういったキャンペーンのコピーの作成は未経験なのですが、


「貧困国などの女性の自由を守る支援活動のコピー」


という題材を与えられてこのコピーはまず出て来ないです。


“13歳で結婚し、14歳で出産というのが当たり前の国もある”


実際にそういう国や民族がいることくらいは、
多くの人が普通に認識している事だと思いますが、
その現実に目を向けてコピーの題材にするという着眼点。


そして


『でも、その女性はまだ「恋」を知らない』


という、その表面的な現実からは決して見えて来ない、
女の子の「心」をコピーに表すという発想。


しかも、これは「恋愛をして異性と結びつく」という事が
ほぼ「当たり前」になっている先進国の人達の感覚や視点を
それこそ「俯瞰的」に捉えなければ出て来ないコピーです。


おそらく女性が書いたコピーではないかと思いますが
たった1行のシンプルなコピーにも関わらず、
あらゆるイメージが頭の中に広がるだけでなく、
そこから「感情的な何か」が心の中にも湧き上がってきます。


まさに頭の中にただイメージを広げるだけでなく、
読み手の心の中の「感情」にまで響いてくる、
本当に秀逸なコピーだと思いますね。


このコピーを目にして[[name]]さんの頭の中に浮かぶイメージ、
心から湧き上がってくる感情そのものがそのまま、
このコピーの「凄さ」そのものだと思います。


わりと最近作られたコピーだと思いますが、
どこかの駅のポスターで最初に目にした時、
思わず本気で見入ってしまいました。


職業柄、広告などのコピーを目にしていく際は、
まずは一度、フラットな目線で見た後に、


「このコピーを作ったライターは、
 どのような思考でそのコピーを作ったのか」


を考え、そこから、


「自分だったら、この題材でどんなコピーを書くか」

「自分だったら、この題材でこれ以上のコピーを書けるか」


などを考えていく事が多いのですが、
このコピーに関しては余りにも秀逸過ぎて、


「自分だったら、この題材でこれ以上のコピーを書けるか」


ということを考える事さえしませんでした。


逆にこのコピーを見て、私自身、コピーの素晴らしさ、
そして「奥の深さ」を再認識させてもらいましたね。


そして、自分自身は「まだまだだ」とも思いました。


これくらいのコピーを当たり前に書けるようになれれば、
それこそコピーの力で世の中を、世界中を
もっとよくしていけるような気がします。


きっとこのコピーを書いた人には、
そんな強い「使命感」のようなものが宿り、


「この支援活動を絶対に広めなければならない」


という思いがこうしてコピーに現れたのではないでしょうか。




『 13歳で結婚。14歳で出産。恋は、まだ知らない。 』




何度見ても、本当に素晴らしいコピーだと思います。




■「スゴい」と思うコピー3選 その2


続いて、2つ目のコピーです。


都内に住んでいる人なら見た事があるかもしれませんが
某所のレコードショップの看板に使われているこのコピーです。




『やっぱ、自分の踊り方で踊ればいいんだよ。』




これをコピーと言っていいのかはわかりませんが、
一応、実際にそのレコードショップの看板には、
このコピーがそのまま掲げられています。


↓(こんな感じです。)


http://forafterhours.jp/weblog/img/071210.jpg


よって、これが「コピーである事」には違いありません(笑)


もともとは「江戸アケミ」さんというミュージシャンの、
本当に「何気ない一言」だったらしいのですが
それを聞いたこのレコードショップの店主が
その一言をそのまま看板にしてしまったというものです。


ただこれに関しては、レコードショップのキャッチコピーとして、
このコピーが良いか悪いか、というものではありません。


ただの「名言っぽいもの」と言えばそれまでですが、
このレコードショップは業界ではかなり有名な
アンダーグラウンドな音楽レコードばかりを扱うお店で、
これをそのままお店の看板のコピーにしてしまった店主が


「パンクだな~」


と思い、私は本当に好きなコピー(看板広告)なんです。


勿論、この「言葉」自体も私は普通に大好きで、
本当に何気ない会話の中で出てきたこの言葉を
おそらくその店主も気にいって看板にしたんだと思います。


そういう意味では普通にセンスあるな~と思いますし、


「やっぱ」


という出だしの一文がこのコピーに味を出していると思います。


色々な事を試して、色々な事をやってみて、
そのような紆余曲折を色々経て、




『やっぱ、自分の踊り方で踊ればいいんだよ。』




という言葉の重み。


これは人生にもビジネスにも、そして何より、
コピーライティングにも通じるものがありますね。


やっぱ「自分なり」でいいんですよ(笑)


でも、それは最初から自分なりでは駄目なんです。


それはただの「自分勝手」と変わりません。


何においても、最初は誰もが未熟なものだからです。


だからこそ、まずは受け売りでも物事を吸収して、
時には人の意見や話もしっかりと聞いて、
時には人の真似事をして。


その積み重ねでいつしか「自分なり」が見えてくる。


そこで初めて、



『やっぱ、自分の踊り方で踊ればいいんだ。』



という結論に至る事が出来ればいいんじゃないでしょうか。


このコピーは、そういう私なりの人生観に
物凄く通じるものを一言で表してくれている言葉で、
本当に大好きな言葉なんです。


でも、どんなにその言葉を気にいったとしても、
それをそのままお店の看板にしようとは流石に思いません(笑)


そんな発想にまずならないからです。


でも、それを実際にやってしまっているのが、
この「フジヤマ」というレコードショップです。


ちなみにこの言葉の生みの親である江戸アケミさんという方は、
90年代の初めに36歳くらいで亡くなっています。


この看板は江戸さんが亡くなられてから、
そのレコードショップの店主が彼との会話の中で、
頭にこびりついて離れなかったその言葉を
そのままこうして看板にして掲げたものなのだとか。


そのお店や看板はいつか無くなってしまうかもしれませんが、
その「言葉」はこうして残っていくのかもしれません。


少なくとも私の頭の中にはハッキリと残り続けると思います。


コピーライターとして「言葉」を扱っている以上、
そういう言葉を生きているうちに1つでも残していきたいものですね。




■「スゴい」と思うコピー3選 その3


最後はちょっと「ズルい」かもしれませんが、
商業的な面で最も成功したとされるこのコピーは、
やはり3選の1つには選んでおきたいです。




『A Diamond is Forever(ダイヤモンドは永遠の輝き)』




誰もが一度は耳にした事があるコピーだと思いますが、
ダイヤモンドの採鉱・流通を手掛ける


「デビアス社」


のPR機関N.W.アイレ親子商会が仕掛けた
ダイヤモンドのマーケティングキャンペーンの中で、
そのスローガンとして掲げられたコピーです。


これはそのマーケティングそのものが大成功を納めたもので、
多くの人が頭の中に描く「ダイヤモンドのイメージ」は
ほぼ全てこのマーケティング戦略の産物に他ならないと思います。


今現在の段階でリアルタイムに、


「ダイヤモンドのマーケティングを仕掛けられている」

「ダイヤモンドのマーケティングを仕掛けられた」


という認識がある人はほとんどいないと思いますが、
そのようなイメージマーケティングを
リアルタイムな形で一切受けていなくても
ダイヤモンドに対しては、誰もが、


・高級なイメージ

・最も高価で価値のある宝石というイメージ

・婚約、結婚の指輪と共に贈るものというイメージ


といったものを印象として抱くと思います。


それだけ当時のデビアス社が仕掛けたマーケティングは、
人々に「ダイヤモンドに対してのイメージ」を
こうして時代を超えても絶対的に根付かせられるほど、
大きな成功を納めたものになっているわけです。


そのマーケティングキャンペーンの成功には、
少なからずその中で掲げられたキャッチコピー、




『A Diamond is Forever(ダイヤモンドは永遠の輝き)』




これが大きな要因の1つになった事はまず間違いありません。


もともとは結婚式にダイヤの指輪を贈るような習慣は、
日本はおろか欧米諸国にも一切なかったそうですが
そこに「永遠の輝き」というイメージコピーを、


結婚 = 永遠の愛を誓い合うもの


というところにリンクさせる事によって、
デビアス社はそのマーケティング戦略において


『結婚、婚約にはダイヤの指輪』


というイメージを定着させていったと言われています。


また、この「永遠の愛の象徴」というイメージは、
軽々しくダイヤモンドを転売させない「重し」の役割も果たし、
当時は中古品が市場に出回る大きな抑止力にもなったそうです。
※これは今でもそうかもしれませんね。




『A Diamond is Forever(ダイヤモンドは永遠の輝き)』




ただこれだけのシンプルなコピーが、その結果として、
あらゆる面で多大なイメージ効果、販促効果を生み出したわけです。


このキャッチコピーがいかに成功しているかは、
多くの人のダイヤモンドのイメージがそのままの答えですので、
その裏付け的な話は全く必要ないと思います。


ただ、事実これだけのコピーにもそれだけのイメージ効果があり、
それが今も時代を超えて普通に根付いているわけです。


コピーの力がどれだけ「絶大」なものであるか。


ダイヤモンドのこのキャッチコピーはまさにそれを物語ってますね。



以上が「スゴい」と思うコピー3選で、




『13歳で結婚。14歳で出産。恋は、まだ知らない。』


『やっぱ、自分の踊り方で踊ればいいんだよ。』


『A Diamond is Forever(ダイヤモンドは永遠の輝き)』




いずれも全く異なる「角度」でご紹介させて頂きました。


「コピー」としてなら1つ目。

「言葉」としてなら2つ目。

「商業的な成果や結果」で言うなら3つ目。


といった感じでしょうか。


実際のところ、ここまでのコピーですと、
ほぼ参考に出来るようなレベルではないと思いますが、
それでもコピーライティングを勉強しているような人には
何かしら「感じられるもの」はあったのではないかと思います。


そういうコピーを厳選したつもりですので。


とくにコピーとは無縁というような人にも、
コピーの面白さや奥の深さが少なからず伝わったなら幸いです。


また心を打たれるようなコピーとの出会いがあれば、
こちらのメルマガで紹介させてもらいますね。


以上、師匠のメールマガジンの転載でした。

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かと言って師匠の事を強いて隠す意図があるわけでもないため、
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