マルクス主義とコピーライティング。文章の力が世界情勢を席巻した事例



宇崎です。

今日はマルクスの資本論とコピーライティングというテーマで、
“文章”というものの力が世界情勢さえも席巻した歴史的事例を
私なりの視点で講義してみたいと思います。

マルクス主義とコピーライティング。


もはやここまでのテーマになってくると、
世間一般的に言われる「コピー」という概念とは
全くもってかけ離れた分野の話になってくるのですが、
私は「文章」というものが最もその力を発揮し、
世界を席巻した事例はまさに「マルクス主義」による、
あの時代の思想変革に伴う世界的な革命運動にあると思います。

「文章が人を動かす。」

この事を何よりも顕著に示した決定的な事例。

それがあの時代の巻き起こった革命運動にあると思うのです。

ここで難しい経済学や歴史的背景などについて、
そこまで深く触れる事はしませんが、
あの時代の世界的な革命運動を生み出した根源は、
他でも無くマルクスとエンゲルスの「論文」にあると思います。

彼等が「共産党宣言」や「資本論」といった論文によって、
それまでの「資本主義」という経済体系を批判し、
共産主義、社会主義と言った思想を理論上、体系化した事で、
多くの学者、政治家、革命家がそれに同調し、
実際に多くの国が革命運動の波の呑みこまれていったのです。

それはこの日本という国さえ例外では無く、
その革命の波は学生運動へと発展し、
赤軍などの過激派を生み出していきました。

勿論、そんな革命側に立っていた学生達の、
どれくらいの人達がマルクスが唱えていた社会主義思想を
しっかりと理解出来ていたのかはわかりません。

周りの空気に呑まれて革命側に立っていた人もいたと思います。

それでもあそこまでの大きな革命運動が、
「よくわからない新しい思想」によって起きるはずがありません。

表面的にはその「新しい思想」に多くの人が「共感」し、
革命を起こすという「行動」への動機としていったのです。


マルクスがその論文によって説いた事。


マルクス等は人類の歴史は、自由民と奴隷、領主と農奴、
資本家と労働者などの階級闘争の歴史であり、
当時の近代社会は更にその二極化が進んでいると説き、

「搾取する側とされる側に分かれた経済体系である」

と、その当時の資本主義社会全体を批判した上で
搾取される側が立ち上がって政治権力を奪取し、
あらゆる資本を社会全体の財産に変える必要があると
いわゆる「誰もが平等な理想的経済社会」を説いたわけです。

勿論、今はこの「社会主義」という考え方に対し、
歴史が物語っている事例などを知っているような人は、
それが「理想」でしかない事を認識しているかもしれません。

ただ当時はそのような歴史的事例なども無いわけですから、
世界的な大不況という社会的な背景も手伝って、
彼等の思想は多くの人にとって魅力的なものに映りました。

多くの人にとって「魅力的な思想である」という事は、
その思想を掲げる事が大衆の支持に繋がり、
それはまさに「政治権力」を握る事に直結します。

当時の権力者のどれくらいの人が「マルクス主義」を理解し、
本心からその思想を支持していたかはわかりません。

ただ大衆が支持する思想を支持していけば、
政権を握る事が出来るというのもまた1つの現実です。

実際にそのような方法で権力を手にした権力者は
当時の社会情勢を考えれば世界各国にいたと思います。

ただ1つ確実に言える事は、
マルクス等が書いた理想社会を説く「論文」は、
当時の経済社会の欠陥を指摘するもののように感じられ、
多くの人にとって共感を得られるものだったという事です。

その世論はやがて多くの革命家を生みだし、
そんな多く革命家達が革命運動を巻き起こしていきました。

当時の社会主義思想にはそれだけの魅力があり、
多くの人を革命行動へと掻き立てるものがあったのです。


マルクス主義が世界の情勢を席巻できた理由。


ただ例えそれがどんなに魅力的な思想であっても、
その思想そのものが多くの人に伝わらなければ
あのように世界情勢を左右するほどの影響を
世界中の国々に与えるような事は到底出来ません。

当然、私は当時の時代を肌で感じていたわけではありませんし、
マルクス等の論文を原書で読んだわけでもありません。

その論文を読み、共感を覚え、行動に至った人達の衝動は
当時の時代を生きていた人達にしかわからないものだと思います。

それでもその論文の1つ1つが多くの人を「行動」に掻き立て、
あのような混沌とした時代を生み出していった事は紛れも無い事実です。

既存の社会経済を批判し理想的な社会経済の形を綴った論文。

それが世界中を席巻するほどの大きな影響を与えたという事ですね。

人が綴る「文章」というものには、それだけの力があるという事です。

思想を綴る文章1つで世界をひっくり返す事も不可能では無い。

マルクス主義によって世界的な革命運動が巻き行ったあの時代は、
まさに「文章」というものの無限の可能性を
良くも悪くも世界に示した歴史的事例ではないかと思います。

あの時代の事はそう簡単に片付けられる単純なものではありませんが、

「人が人の言葉に影響されていった」

という、その事実だけは揺らぐものではありません。

あの時代、多くの人がマルクス主義の思想に影響され、
その思想に影響された社会主義者の主張に
また多くの人が共感を覚え革命行動を起こしていったのです。

そしてその根本にあったものは紛れも無く
マルクス等が綴った「論文」であったという事です。


言葉の力ほど強いものは無い。


「この世界をもっと良いものに変えたい」

もしもあなたにそんな理想的な思想や考えがあるなら、
多くの人に影響を与えられる文章が書ければ、
それを成し遂げていける可能性は飛躍的に高まると思います。

ある意味では“言葉の力ほど強いものは無い”という事ですね。

人によってはやや難解な講義になってしまったかと思いますが
前回のアドルフ・ヒトラーの記事が思いのほか好評だったので、
今回は歴史に学ぶ文章や言葉の可能性について書かせて頂きました。

今後は更にその可能性の追求を徹底して頂ければと思います。

それではまた次回。

K.Uzaki

>コンテンツ一覧へ

タグ

2014年4月21日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:その他

このページの先頭へ