心理学「返報性の原理」ビジネス活用と事例

人は他人から何らかの「施し」を受けた際、
潜在的にそのお返しをしなければならないという感情を抱きます。

これを心理学では「返報性の原理」と呼んでいます。

返報性の原理を利用したビジネスの活用事例

この返報性の原理は今や多くのビジネスで活用されています。

スーパーなどで見られる「試食コーナー」など、
道行く人などに「無料」で何かを提供しているものは
ほぼ全てこの「返報性の原理」を利用する為、
それ以上の「見返り」を見越して行われているものと見て間違いありません。

最近私が目にした具体的な事例ですと、
ディズニーの英語教材セットなるものがあるのですが
代官山のイベントスペースでミッキーとの写真撮影サービスに加え、
無料サンプルDVDの配布などを積極的にやっていました。

返報性の原理 ディズニー英語教材
また裏社会の人間もよくこの返報性の原理を利用してきます。

返報性の原理と裏社会

一昔前などは賭博場などを開催する際、
付き合いのある堅気の人間には決まって、
菓子折りを届けさせるという手がよく使われていたようです。

更に彼等の手口は徹底されていて、
もしその菓子折りを届けた相手が賭博場に顔を出さなかった場合、
次はもっと豪華な菓子折りを次はもっと上の立場の人間に届けさせ、
それでもまた顔を出さなければ更に高価な菓子折りを
今度は幹部の人間が数名で届けに行くという手を使っていたらしいです。

もはやここまでやると半分は脅迫にも感じられますが
やっている事はそれなりの人間をよこして
豪華な菓子折りを渡しているだけですから
受け取っている側は一度くらいは顔を出さなければと思ってしまいます。

何にせよこうして施していった恩はしっかりと実を結ぶわけです。

返報性の原理の活用

もともとの商売が低い単価のものである場合は、
この返報性の原理を利用していく事は割に合わなくなるケースもありますが
単価の高い商品やサービスなどを提供している場合は
この原理は多いに利用していくべきものだと思います。

極端な客単価が30万、40万というビジネスモデルで
その粗利が20~30万円というなら、
10万円分相当くらいの施しを相手に与えていけば
かなりの返報性の原理を相手与える事が出来ます。

とくにその金銭的価値を計りにくい施しを与えていけば

「これだけの施しを受けたのだから…」

と誰もが普通に考えてしまうものです。

これこそがまさに返報性の原理と言えるわけです。

客単価の高い商売を行っているような場合は是非活用してみてください。

K.Uzaki

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2014年2月21日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:行動心理学

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