読み易い文章を書く為の「助詞」の使い方と注意点。

宇崎です。

私が考える限り、読み易く分かり易い文章を書いていく上で、
その主な要因となるのは、やはり主語と述語の構成だと思います。

ただ、その主語と述語の構成を左右していく要素でもあり、
文章全体にも大きく影響するのが「助詞」の使い方です。

助詞を正しく用いるというのは当然の原則ですが、
文法上の使い方は正しくても、使い方が「下手」な場合、
その文章は結果的に伝わりにくいものになってしまうんです。

今日はそんな「助詞」の上手な使い方について講義してみます。

読み易い文章を書く為の「助詞」の使い方と注意点。


一応、補足していくと「助詞」というは、

「が」「は」「の」「を」「や」「へ」「と」「で」「に」

などなど、文章内の単語と単語の間に用いていくものです。

普通に日本の義務教育を終えているような人であれば、
助詞を正しく使う事自体は出来ているんじゃないでしょうか。

あえて頭で考えなくても、自然に助詞を使って話を組み立て、
また、文章を書くような事も出来ていると思います。

ですが、少なくとも「文章」において言うなら、
助詞は「正しく使えていれば良い」というものではないんです。

もちろん「正しく使う」という事は文章の大原則であり、
そこがままならない文章は、それ以前のレベルで話になりません。

ですが文章は「助詞を正しく使えている」というだけでは、
読み易く、分かり易い文章にはならない傾向にあります。

要するに助詞は「正しく使う事」を前提とする上で、
更にその「使い方」にも然るべきポイントがあるという事です。

それが以下に挙げる2つのポイントになります。

・主語が分かり易くなるように構成する
・メリハリを意識して構成する

また、この2つのポイントに対しての「注意点」を挙げるなら、

・主語を分かり難くしないようにする事
・1つの文章内で同じ助詞を多用しない事


この2つが同様に注意を払うべきポイントにあたりますので、
それぞれはそのまま逆説的なポイントであると捉えて問題ありません。

主語を分かり易くする事 = 主語を分かり難くしない事
メリハリを付ける事 = 同じ助詞を多用しない事


このような図式がほぼそのまま成り立つという事です。

少なくとも、私や師匠はこれらを意識して文章を書いていますので、
それぞれのポイントを、具体例を挙げて詳しく言及していきます。


助詞は主語が分かり易くなるように構成する。


まず、助詞における「は」「が」などは、

「私は」「私が」「あなたが」「その犬は」

といった「主語」に用いる事が多いものであるため、
その使い方によって主語がわかりにくい文章になってしまいます。

以下、主語が分かり難くなってしまっている例文です。

会議室静まり、まず私勉強しているコピーライティングというスキルこそネットビジネスで成果を上げる為に必要不可欠だと主張した、決してそれだけ全てではないという意見出てきたため、引き続き次に重要なスキル何かを議論する事にした。

あえて過剰に顕著な例文を示させて頂きましたが、
上記は決して助詞の使い方が間違っているわけではありません。

ですが、あまりに「が」という助詞が何度も出て来るために、
文節内ごとの主語が非常に分かり難い文章になってしまっています。

ただ、この文章も実際は助詞の使い方や文章の構成を少し見直す事で、
格段に分かり易く、読み易い文章にする事が出来るんです。

会議室は静まり、まず私が皆の重要視しているコピーライティングというスキルこそ、ネットビジネスで成果を上げる為に必要不可欠だと主張した。

しかし、決してそれだけが全てではないという意見も出てきたため、引き続き会議室にいるメンバーは次に重要なスキルについて議論する事にした。

修正したポイントは主語に対しての助詞の一部を「は」に差し替え、
主語以外の助詞を「が」ではないものに差し替えたところと、
助詞を使わずに文章を構成できる部分は句読点で文章を区切りました。

こうして同じ意味合いの文章でも助詞の使い方を変えるだけで、
文章の主体となる「主語」が分かり易くも分かり難くもなるため、
その使い方次第で「文章の分かり易さ」も大きく変わってくるわけです。

そして、この「主語を分かり易くする事」と併せて意識するべきが、
もう1つのポイントとして挙げた「文章のメリハリ」です。


助詞はメリハリを意識して構成する。


これは先ほどの例文にも共通して言える点ですが、
あまりに同じ助詞が多用されてしまっている文章は、
文書そのもののメリハリがなくなり締まりが悪くなります。

例えば以下の文章。

文章向上を図るため勉強会へ足を運ぶ。

ご覧の通り「の」という助詞が同じ文章内で3度出て来るため、
やはり、どこかメリハリの無い締まりの悪い文章になっています。

ただ、このような文章を改善する事は決して難しくありません。

文章の質を向上できる勉強会へ足を運ぶ。

このように「同じ助詞の多用」を避けて構成するだけでも、
文章はメリハリが付いて、スッキリとしたものへ変わります。

これは上記のような「の」という助詞に限らず、
あらゆる助詞の使用においても同じ事が言えますので、
助詞は出来るだけ同じものを多用しないように意識してください。


読み易い文章の書く為の「助詞」の使い方と注意点。


以上、読み易い文章の書く為の「助詞」の使い方として、

・主語が分かり易くなるように構成する
・メリハリを意識して構成する

このような2つのポイントを挙げた上で、
各注意点も併せて逆説的に補足させて頂きました。

主語を分かり易くする事 = 主語を分かり難くしない事
メリハリを付ける事 = 同じ助詞を多用しない事


それぞれのポイント、注意点を意識していくようにした上で、
主語が分かり易いメリハリのある文章を意識してみてください。

とくに「主語の分かり易さ」は述語の分かり易さにも繋がりますので、
文章の印象を大きく左右する要素であると言っても過言ではありません。

こちらの主語、述語の講義も併せて参考にして頂ければと思います。

>主語と述語の構成を意識して分かり易い文章を書く原則。

K.Uzaki

>コンテンツ一覧へ

このエントリーを含むはてなブックマーク Buzzurlにブックマーク livedoorクリップ Yahoo!ブックマークに登録

タグ

カテゴリー:文法・品詞

トラックバック&コメント

コメントは受け付けていません。

このページの先頭へ