印象の良い文章、悪い文章の違い。その書き方とポイント

自分自身の「文章」をブログなどを介してネット上に公開した場合、
そのブログに訪問(アクセス)して来た人は、その「文章」に目を通します。

その際、そのブログをビジネス上の「集客」を目的に運営していた場合、
そこに訪問(アクセス)してきた新規の訪問者が「見込み客」となるわけですが、
実質的に、見込み客と自分自身が最初の「接点」を作り出すタイミングは、

「新規の見込み客が自分が書き上げた文章に初めて目を通していく瞬間」

に他なりません。

その際、その文章を読み進めていく「見込み客」にあたる人は、
その文章の「内容」に対して、何らかの「感想」を抱く以前の段階で、
実際に読み進めていく文章そのものに対して何らかの「印象」を抱く場合があります。

それは「無意識」に近い範囲のものも含めたものになりますが、
文章の内容に対する肯定、否定、共感、反感といったものよりも先に、
まずは、文章そのものに対して何らかの「印象」を抱く場合があるという事です。

印象の良い文章、悪い文章の違い。その書き方とポイント。


そのブログなどのコンテンツにおける文章をある程度でも読み進めてもらえれば、
その時点で抱く「印象」は、その内容に対する「感想」が主となるはずです。

つまり、その文章の内容を「肯定」した上で「納得」や「共感」に至っていれば、
そのコンテンツはもとより、その文章を書いたであろう「人物」に対しても、
それ相応の「好印象」を抱く状況に至っていると考えられます。

逆に、納得や共感に至らず、その内容に「反感」を抱いているような場合は、
その文章を書いた「人物」に対する印象も良いものにはなっていないはずです。

ただ、このような「文章の内容を踏まえて生じる印象」は、あくまでも、
その文章を一定範囲、読み進めた上で初めて生じるものになります。

ですが、実質的な「文章への印象」は、その内容以前の段階における、

「文章そのものに対する感覚的な印象」

にあたるものが存在するため、この時点であまりに悪い印象を与えてしまうと、
その時点で、文章そのものがそれ以上、読まれなくなってしまう恐れがあります。

どんなに見込み客にとって価値のある話やタメになる話をしていても、
その内容以前の段階で「悪い印象」を与えてしまう場合があるという事です。

そんな「文章そのものに対する感覚的な印象」を左右する要因としては、

・文体(文章上の口調)
・表現(言葉選び)
・読み易さ(分かり易さ)

この3つが主なものとして挙げられます。

1つ目の「文体」は文章上の口調が主なものになりますが、
大きくは「だ・である調」と「です・ます調」に分類されます。

ですます調,だである調,どちらの語尾で文章を使い分けるべきか



よって、この「文体」については、上記を参照いただければと思いますが、
この部分は無難な「ですます調」で文章を書いていくようにすれば、
文章の印象をそこまで悪くしてしまう事もありません。

逆に下手に「個性」を出そうと、

・時代錯誤な文体(~でござる。~で候など)
・山の手言葉(~ざます。~ざんす。など)


このような「奇抜な文体」で文章を書いてしまうと、
それが文章の印象そのものを悪くしてしまう恐れがあるという事です。

奇抜な文体は避け「無難な文体(ですます調)」で文章を書く。


また、2つ目に挙げた「表現(言葉選び)」は物事の言い回しなどにおいて、
あまり一般的ではない表現や、若者言葉、ネット特有の用語などを多用すると、
それらに馴染みの薄い人は、感覚的な「ギャップ」を感じてしまいます。

自分自身が普段、まず使わないような表現や言葉が、
当たり前のように多用されているような文章は
3つ目に挙げた「分かり難さ」にも繋がってしまうため、
これも内容以前の「文章の印象を悪くする要因」となるわけです。

ただ、1つ目、2つ目に挙げた「文体」と「表現」については、

・奇抜な文体、一般的ではない表現を避ける
・無難な文体。一般的な表現を用いる

このような「普通の文章」を心がける範囲でクリアする事ができるため、
実質的に、世の中の大半の文章は、この部分は問題なくクリアできています。

よって、実質的に文章そのものの印象を悪くしている「主な要因」は、
3つ目に挙げた「読み易さ」および「分かり易さ」の部分であり、

「伝えたい事を正しく伝える」

という観点でも、文章の読み易さ、分かり易さは極めて重要となります。

ただ、読み手側が感覚的な範囲で捉える「読み易さ」や「分かり易さ」は、
職業柄も含めて、よほど文章に精通しているような人でない限り、
その文章の読み易さ、分かり易さなどは感覚的な「印象」で判断します。

つまり、

「この文章は、ここがこうだから読み易い(分かり易い)」
「この文章は、ここがこうだから読み難い(分かり難い)」


というように、その読み易さ、読み難さの「要因」にあたるものを、
強いて意識的に捉えているような人は「稀」という事です。

そして、その「感覚的な印象」を実質的に左右しているのは、
多くの人が、ほぼ無意識に近い感覚で自分の中に内面化している、

「文章の規範(いわゆる文法)」

にあたるものであり、その「規範」に近い文章になっているほど、
その文章を捉える印象は「読み易い」というものになります。

逆に、その規範に沿わない文章ほど「読み難い」という印象になるわけです。

よって「読み易さ」に伴う感覚的な印象を良いものにするためのポイントは、

「多くの人が捉える文章の規範(文法)に沿った文章を書く事」

であり、これが実質的な「文章の印象」を大きく左右するという事です。

多くの人が捉える文章の規範(文法)に沿った文章を書く。


ですが、以下の講義でも言及した事がある通り「母国語(日本語)の文法」は、
それを1から教わって覚えた、勉強して覚えたという人は滅多にいません。

母国語、日本語の文法や文章を「理解」したのはいつなのか。



つまり、大抵の人は「母国語(日本語)の文法」を、
幼少期からの日常生活の中で無意識的に学習してきているわけです。

よって、多くの人が「読み易い」「分かり易い」と感じる『文章の在り方』は、
必ずしも「文法のルールに沿った正しい文章」というわけではありません。

文法上はこのような文章が正しい。とされる文章の書き方があったとしても、
それが多くの人にとっての文章の規範となっているとは限らないという事です。

その上で、私や師匠が文章において追及しているのは、

「文法をベースとした論理的な分かり易さ」

であり、文法は当然のベースとして重要視していくのですが、その上で、
分かり易い文章の「理」を追及した書き方を追及していくようにしています。

ただ、ひたすら文法に沿った「正しい文章」を書いていくのではなく、

「論理的な分かり易さを追及して文法に沿った文章を書く」

という事を徹底しているわけです。

そんな「分かり易さの理」を追及する文法に沿った文章の書き方については、
このブログ内でも、その視点に基づく文章講座を多数公開していますので、
是非、そういった視点で各講座を参考にして頂ければと思います。

>コピーライティング至上主義者の会、コンテンツ一覧へ

「文法」から、読み易さ、分かり易さの「理」を追及するライティング講座


また「文法」から「分かり易さの理」を追及する文章の書き方については、
私の師匠が手掛けた以下のライティング講座を介して学べるようになっています。

>Million Writing [ Gammer ]~文法とコピーライティング~


この【Million Writing [ Gammer ]~文法とコピーライティング~】は、
それこそ「文章そのものの質」を、根底から底上げできる、
そんなライティング教材になっているはずです。

このブログの文章講座では、私が師匠から教わった内容を公開していますが、
このライティング講座では、その大元となっている原理原則が余す事なく公開されています。

是非一度、ご案内のページの方だけでも目を通してみてください。

K.Uzaki

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2021年7月3日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:心理テクニック 文章講座 ブランディング 文法・品詞

コピーライティングで恐怖や不安を煽る「扇動」のポイント。

人間心理における「恐怖」や「不安」などのマイナス感情を煽り、
そこから「行動」へと掻き立てる行為を『扇動(せんどう)』と言います。

この『扇動』というテクニックは、ナチスの「アドルフ・ヒトラー」などが、
当時、低迷していたドイツの経済事情などを背景に大衆の恐怖や不安を演説で煽り、
実際に多くの支持者を集めていった事例などから「政治」などにも利用されています。



>ナチス、アドルフ・ヒトラーの扇動演説による「大衆洗脳」の事例について

人間心理においては「恐怖や不安を回避したい心理傾向」が強いため、
それが強い「行動の動機」に結び付いていく傾向にあるわけです。

よって、この『扇動』にあたるような恐怖や不安を煽るテクニックは、

・マーケティング
・コピーライティング

などにも利用できるため、大なり小なり、多くの「商品広告」や、
身近に目にしているテレビCMなどでも実用されているのが実情です。

ただ、実際のマーケティングやコピーなどで見込み客の恐怖や不安を煽る場合、
その行為そのものが「マイナス」の方向に転んでしまうケースもあるため、
ここでは『扇動』における注意点などを解説していきたいと思います。

恐怖や不安を煽る「扇動」によるコピーライティングの注意点。

いざ『扇動』のテクニックをマーケティングやコピーライティングに実用する場合には、
実際の「見込み客」にあたる人達が置かれている「状況」や「環境」を捉えた上で、

・見込み客が現実に感じている不安や恐怖を的確に捉える
・見込み客が現実的にイメージできる不安や恐怖を掻き立てる

この2点を押さえて、それを代弁するようなコピーを示す必要があります。

あえて、こちらが見込み客側の「不安」や「恐怖」に結び付く情報を提示する以上、
そもそも、それが見込み客にとってリアリティのあるものになっていなければ、
その話自体が、ただの「他人事」で終わってしまうからです。

その際の「不安」や「恐怖」が大きなものであるほど「扇動」に結び付くわけですが、
見込み客が、それを現実的にイメージできるかが重要なポイントになるため、
それらに結び付く情報をただ大袈裟に提示すれば良いというわけではありません。

その「不安」や「恐怖」に結び付く情報は、

・長期的、将来的な視点によるもの
・それに付随する二次的、副次的なもの

などを追及していく事で、より大きな不安や恐怖に結び付く情報を示せるはずですが、
重要なのは、見込み客がそれを現実的にイメージできるかどうか、という事です。

よって、それらを単刀直入に示す形でも、そのまま「イメージ」に結び付くなら、
さほど回りくどい言い方はせずに、そのままの情報を示していけば問題ありません。

ですが、そのような「単刀直入な形」では、イメージに結び付かない可能性がある場合、
その恐怖や不安を見込み客が「認識」できるように伝えていく必要があります。

要するに、見込み客の「認識」や「イメージ」に結び付かないような、
ズレた不安や恐怖を煽るようなコピーは、ただの「他人事」になってしまい、

「自分とは無関係な話をされている」
「(自分にとっては)無意味な話が展開されている」


という捉え方になってしまうため、コピーの反応そのものを落としてしまうわけです。


その「恐怖」や「不安」が見込み客の現実的なイメージに結び付くかどうか。

ただ、この『扇動』のテクニックで最も重要となるポイントは、
見込み客の「不安」や「恐怖」を煽ることにあるのではなく、

・その不安や恐怖を解消できる何かを提示する事
・その何かに対して関心と行動を向けてもらう事

このような、その「次の段階」こそが非常に重要となります。

扇動の「そもそもの目的」は『恐怖や不安を煽る事』にあるのではなく、

・見込み客の関心や行動を商品やサービスに向ける事
・そのために不安や恐怖を回避したい感情を利用する事


これらがその「目的」に他なりません。

よって、見込み客の不安や恐怖を掻き立てる(掻き立てた)のであれば、
それらの解決、回避に結び付く「何か」を併せて提案する必要があります。

そして、その提案が自らが提供する商品やサービスなどに、
そのまま「結び付くもの」になっていなければならないわけです。

よって「目的」に対しての逆算の視点で言えば、

・解決や回避に結び付く何かを提案できる恐怖や不安のみを掻き立てる
・解決や回避に結び付けられない恐怖や不安を掻き立てるべきではない

という事であり、これも「扇動」を実用する重要なポイントになります。

あくまでも見込み客に「認識」させ「イメージ」させる必要があるものは、
自分が提案したい何かによって解決、回避が可能な「不安」や「恐怖」であり、
その解決や回避に結び付く「何か」を併せて提案できなければ意味がありません。

そして、その解決や回避に結び付くものを提案する場合においても、

「不安や恐怖を現実的に解消、回避できるイメージに結び付くかどうか」

が非常に重要であり、そこをイメージさせる事が最終的な「決め手」となります。

よって、実際にマーケティングやコピーライティングで「扇動」を意識する場合には、

「こちらからどのような解決、回避の術を提案する事ができるのか」

という視点を、まずは大前提に考える必要があります。

そこから逆算して、どのような恐怖や不安なら、回避、解消できるのかを考察し、
そこから、実際のマーケティングやコピーの作成に取り掛かる必要があるわけです。


その不安や恐怖をいかに回避、解消するのか。

ただ、ここで言う「扇動」を意識したコピーなどは非常に多く見受けられるものの、
その多くでは「不安」や「恐怖」を駆り立てる段階の方に比重が置かれています。

とくに「情報商材」のセールスレターなどのコピーはそのような傾向にあり、
コピーを構成する大半が恐怖や不安を駆り立てる内容になっているものの、
本来、比重を置くべき、それらの解決、回避に結び付く提案が疎かになっています。

もしくは、ただ漠然と、それらを回避できる、解決できるという事だけが提案され、
その具体的な回避、解決の要因や理由などが、ほとんど言及されていません。

扇動の実用において重要なのは、恐怖や不安を駆り立てる事ではなく、
また、それを漠然と回避、解決できるという事を提案する事でもありません。

その恐怖や不安の回避、解決の「要因」となるものと、
自らが提供する「商品」や「サービス」を結び付ける事であり、
そのイメージが結び付いてこそ、見込み客の「関心」や「行動」が、
その「商品」や「サービス」に向けられる形になります。

つまり「扇動」における最も重要なポイントは、
駆り立てた恐怖や不安を回避、解決に導ける要因となるものが、
自らが提供する「商品」や「サービス」である事を認識させる事であり、

「そのイメージを結び付けるための提案にこそ比重を置く必要がある」

という事です。

***

以上、ここでは見込み客の恐怖や不安を掻き立てる「扇動」のテクニックを
マーケティングやコピーに実用していくポイントなどを解説させて頂きました。

是非、参考にしてください。

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2021年5月29日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:心理テクニック

神秘性と違和感。宗教学、潜在的宗教観とコピーライティング。

宇崎です。

前回、前々回と歴史学を用いたコピーライティング講座を進めてきました。

前回はマルクスのマルクス主義を題材とした
コピーライティング、文章の力の可能性について。

前々回はナチスのアドルフ・ヒトラーの演説を題材に
人の心理を洗脳していくテクニックについてを講義してみました。

今回は更にギアを入れて「宗教学」を題材に
コピーライティングの本質的なものに迫ってみたいと思います。

やや理解に苦しむ難解な題材かもしれませんが
そういう講義こそ頭の体操にもなりますので是非読んでみてください。

神秘と違和感。宗教学とコピーライティング。


これはコピーライティングという分野に限る話ではないのですが、
人には普遍的、潜在的な「宗教観」というものが備わっています。

生後、潜在的に擦り込まれたものという表現が正しいと思いますが
世界各国、どこの国に行ってもその国や地域には、
小さな部族や民族から国家単位のものまで
その場所特有の宗教観のようなものがあり、文化があります。

当然それは日本も例外では無いと思います。

若干、日本に住む日本人の場合は歴史的影響もあって
キリスト教を信仰する人もいれば仏教を信仰する人もいて、
あらゆる宗教の行事を多くの人が違和感なく受け入れてます。

世界的に見ればこんな国は珍しいので、
ある意味で私は最先端の宗教観を持った国だと思うのですが
世界的に見ればやはり異常な宗教観を持った国だと思います。

ただ日本人の感覚では1つの宗教に深く信仰し、
お祈りや断食などを欠かさないような人達は
生きる上での合理性に欠ける不可解な人種に見えてしまいがちです。

まあ、風土が違えば文化も宗教も違うわけで、
その常識も全く異なるという話なのですが、
それでも日本人にはある程度は
誰もが共通して持っている宗教観があります。

何の宗教にも信仰していないし、
神も霊も信じないという無神論者を豪語する人でも
やはり一人で墓地に行くのは気味が悪いと言うはずです。

お地蔵さんや仏壇にイタズラするのは気が引けるはずです。

まさに私はそういうタイプなので良く解りますが
神も霊も「全く信じていない」というのは意識上の理屈で、
やはりどこか潜在的には何らかの宗教観が擦り込まれているわけです。

これがいわゆる「潜在的宗教観」というものなのですが、
映画や小説などの物語は勿論、コピーライティングというものにも
この「潜在的宗教観」は非常に重要な要素の1つになります。

例えばこういうコピー。

「あなたがこの手紙を読んでいるのは運命です。」

「神様があなたにチャンスを下さったのです。」


これはまさに「潜在的宗教観」に訴えかけるコピーであり、
私のように神も霊も信じないという無神論者にも
言わんとしている事は伝わりますし、
むしろ「潜在的宗教観」から、少なからず反応さえしてしまいます。

つまりコピーライティングというものにおいても、
この「潜在的宗教観」は良くも悪くも利用できるものだという事です。

何よりこの「潜在的宗教観」そのものを悪用している
悪徳商法的なものも世の中にはたくさんあると思います。

ただ、この「潜在的宗教観」を刺激するコピーは
その理屈をしっかりと理解出来ていないと
全く反応の取れない胡散臭いだけのコピーになってしまいます。

むしろそういうコピーがネット業界には物凄く多いわけです。


「潜在的宗教観」を刺激する有効なコピーと胡散臭いコピー。


例えばこれは「コピー」ではないのですが、
この一文を読んであなたはどう感じるか。

深い事は考えずフラットな意識で読んでみてください。

1、「人は死に至ると魂が体を離れ、天へと昇っていく。」
2、「神は存在する。毎週水曜日に現れる。」


1の文章は「潜在的宗教観」からその内容を受け入れられるのに対し、
2の文章には何か「違和感」を感じてしまいませんか?

これはあなたの中の「潜在的宗教観」に、
魂の概念やそれが天に上るという概念は存在する事に対し、
2の文章に対しては「毎週水曜日に現れる神様なんておかしい」と、
時間という軸の中に「神様」が定まる事に違和感を感じるわけです。

これはかなり極端な例ですが、
こうした宗教観を刺激する神秘的なコピーを用いる際、
多くの人が抱える「潜在的宗教観」の概念を読み違えると、
まさにこのような「違和感のあるコピー」を作ってしまう事になります。

そもそもの「魂」という概念や「天に昇る」という言い回し自体、
物理的論理に当てはめて考えればおかしい話なのですが、
それが「潜在的宗教観」の概念に沿ったものになっていれば、
そのコピーには神秘性が宿り、反応へと繋げる事が出来るのです。

また宗教観に限らず「潜在的概念」というものは
昔話や物語などによる影響も強く、
例えばこういうものには多くの人は「違和感」は覚えません。

「動く植物」
「話す動物」
「見えない人間」


勿論、これは現実的にはありえないものですが、
こういうものは昔話や神話などに登場する傾向にあり、
「潜在的概念」の上でそれを許容出来てしまいます。

現実には存在しないからこそ、
こういう一文にも「神秘性」を感じられるわけです。


「神秘性」と「非現実性」


そして神も霊も信じないという人も含め、
人はとにかくこういう「神秘的なもの」が大好きです。

科学よりUFO。

化学より錬金術。

ニュースよりも都市伝説。

現実より占い。

こういった「未知なるもの」に対しては純粋に刺激を感じ、
少しでもその「理解」や「認識」が深まってしまうと、
いとも簡単にそれを信じてしまうほどの強い力があります。

こういうものが大きな関心を集めたり、
大きなビジネスに繋がっている事例も珍しくは無いはずです。

当然、これらのような要素も使い方によっては、
神秘性を引き出す刺激的な要素としても活用できますし、
まさにその理解と認識の深め方次第では、
「信用を得る為の要素」としても用いていく事が出来ます。

ただこういった要素は「もろ刃の剣」でもあり、
その使い方を間違うと一気に「胡散臭いもの」になります。

どちらかというと上級者向けの要素ではあるのですが、
コピーやその概念をろくに勉強していない人ほど、
安易にこういった材料を使いたがる傾向にありますので、
もしもこういった「非現実性」の要素が強い材料や
「潜在的宗教観」を刺激するコピーを用いる際は、
その潜在的概念を見直すところから始めてみてください。

使いようによっては強力な武器になります。

勿論、悪用は厳禁ですが。

それではまた次回。

K.Uzaki

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2014年4月24日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:心理テクニック

五感を刺激する強烈なコピーを作るテクニック。

今日の「五感を刺激するコピー」の作り方というテーマです。

五感とは「視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚」の事。

人はこの5つの感覚全てで世界を「体感」し情報を取り入れています。

そしてこれらの感覚には全て「記憶」が存在するわけです。

「りんごの味」と聞けばあなたはその味をイメージできます。

「赤」と聞けば赤い色をイメージ出来ますし、
蜂に刺されてしまった男の子の話を聞けばその痛みもイメージ出来ます。

これらは全てが五感によって体感してきた記憶によるものなわけです。

この中でも人が一番頼っているものが視覚で、
同様に視覚によって得た情報が最も強い記憶になっています。

つまり視覚によって得た情報は最もイメージしやすいという事です。

反応が取れるコピーに「イメージ」は必要不可欠


ここでコピーライティングのテクニックに話を繋いでいきますが
反応が取れるコピーに「イメージ」は必要不可欠です。

そのコピーを読み進めていく中で
読み手が鮮明に何かをイメージ出来れば、
それがそのまま反応へと繋がっていくからです。

逆に何のイメージも与えられないようなコピーではまず反応は取れません。

りんご1つを売るためのコピーでも
そのおいしさをイメージさせる事が重要という事です。

「これはとにかくおいしいりんごです。」

この文章からは「おいしい」というような抽象的なイメージしか伝わってきません。

「太陽の光をたっぷりと浴びて育った香り豊かな赤りんご。
 豊潤な甘い甘い蜜が今にもこぼれ出しそうです。」


少し長たらしいですがこの一文だけでも、
あなたはたくさんの事をイメージ出来ると思います。

太陽を浴びるりんごのイメージ、芳醇な甘みという味覚のイメージ
りんご特有の豊かな香りに蜜が詰まったりんごの切り口が目に浮かぶはずです。

そのイメージが人に反応を与え、行動を起こす動機にさせるわけです。


欲求の認識とその解決をイメージさせる


この「五感を刺激するイメージ」は前回の講義でお話しした
全ての人が反応してしまうコピー「欲求と成約」の部分にも応用できます。

復習:全ての人が「感覚的」に反応してしまうコピーとは。

欲求やストレスを与える事でその必要性を認識させるというテクニックの部分です。

その欲求を意識させるための一文により具体的なイメージを与える事で、
読み手はそのにより鮮明にその不安を強く認識する事になるわけです。

そしてその明確な解決策を打ち出し、
その不安から解放された自分をまたイメージさせるわけです。

まさに振り子の反動のように読み手はその商品を買わずにはいられなくなる。

この業界でよく販売されているようなビジネス関連の情報商材などには、
ほぼ全ての商品に対してこのテクニックが使える事は言うまでもありません。

それはアフィリエイトの記事に関しても同じ事が言えます。

あなたも一度くらいは目にした事がありませんか?

借金に苦しむ以前の生活を鮮明に説明した後に、
ある方法でその状況を打破し、今はこんな生活を…みたいな広告です。

根本的にその販売者やその人自体が信用されていなければ
そんな話はただの胡散臭い話で終わってしまいますが
真剣にその人の話を聞いている人にはあんな話でも十分に効果があります。

聞く耳を持っている人が聞けば、
実際に借金に苦しむ自分をイメージし、
そこから解放される生活をイメージしてしまうからです。


まとめ


今回の内容を箇条書きでまとめておきます。

・人は五感によって多くの情報を取り入れている
・五感には記録があり、言葉によってその記憶からイメージが湧き上がる
・中でも最も鮮明に湧き上がるイメージは視覚によるものである
・コピーを書く際は読み手により鮮明なイメージを与えられるコピーを書く
・欲求やストレスをイメージさせるコピーに対して
 それを解決出来た状況をイメージさせるコピーが高い反応を生み出す


イメージを与えられるコピー。

これごく自然に取り入れた文章を書けるようになれば、
あなたが書くコピーの反応は格段に上がっていくはずです。

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2013年5月7日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:心理テクニック

全ての人が「感覚的」に反応してしまうコピーとは。

今日は「全ての人が感覚的に反応してしまうコピー」というテーマでいきます。

本来コピーというのはある程度ターゲットを明確にして、
その人へ向けて書いていくというのが鉄則となっています。

この点は全く間違っていません。

明確であればあるほどそのターゲットに対しては
より高い反応が取れるコピーが書けるはずです。

ただ今日のテーマはその1つ手前にあるもの。

もっと普遍的な全ての「人」に共通して言える、
人間心理とその「欲求」を見据えての話になります。

誰もが「感覚的」、正確には「生理的」に反応してしまうコピー。

例えどんな商品を売っていようと、
どんな人をターゲットにしていようと、
これからお話しするテクニックは共通して効果を発揮できるはずです。

それでは本題に入っていきましょう。

全ての人が共通して持っている欲求とは


まずは「全ての人が共通して持っている欲求」という点を考えてみます。

食欲、性欲、睡眠欲。

これが世間一般的には人間の3第欲求と言われています。

俗にいう「生理的欲求」というものです。

人が生きていく為、種を繁栄していくために、
生まれながらにして組み込まれている欲求の事ですね。

お腹が減れば誰もが御飯を食べたいと思うものです。

その時の「御飯を食べたい」という欲求は
その人の脳が身体と連動して信号的に打ち出されています。

人間の体と脳はそういうふうにプログラムされているわけです。

性欲や睡眠欲にもほぼ同じ事が言えると思います。

故に、この欲求に対して訴えかける言葉には、
人間は誰もがほぼ共通したイメージと反応を示す事になります。

「肉汁がしたたる肉厚ステーキを口いっぱいに頬張る。」

こんな一文を読むだけでも少なからずあなたはそれをイメージします。

そしてこの生理的な欲求が刺激され、
あなたの心理状況は僅かながらでもその言葉に動かされるわけです。

この一文がより具体的であなたの今の状況に沿ったものだったなら、
あなたはたちまち台所へ向かって冷蔵庫を開ける事になるかもしれません。

「朝6時からの肉体労働。炎天下の昼下がりにもう喉はカラカラ・・・
 そんな火照った体にキンキンに冷えた生ビール!」


あなたがお酒好きならゴクリと喉を鳴らしてしまったのでは?(笑)

人にイメージを与え、欲求を刺激して行動を起こさせる。

その上でこういった生理的な欲求を刺激するテクニックは絶大な効果を発揮します。

勿論、ハンバーガーやビールの話で、車や家を売る事は出来ません。

ただセースルレターなどの随所にこうした欲求を刺激するコピーを入れていく事で
読み手はあなたの言葉に感覚的な刺激を受け続ける事になります。

その積み重ねが最終的な行動へと読み手を導いていくわけです。

つまりどんな商品でもこの欲求を満たす事が出来る要素がその商品にあるなら、
その点をアピールしていく事が効果的であり、
同時に読み手には感覚的、生理的に強い影響を与えていく事が出来ます。

これが第1段階として誰もが確実に反応してしまう欲求へのアプローチ方法です。

ただ、人には誰もが共通して持っている強い欲求がもう1つあります。

ここからは心理学者によっても意見がわかれるところではあるのですが
私(というより私の師匠)はマズローという心理学者の欲求段階説を基盤に、
その第2段階の欲求は「安全欲求(未来欲求)」であると考えています。

不安を取り除き、未来も快適でありたいという欲求ですね。

これもまた全ての人が抱いている当然の欲求です。

例え今、どんなに快適な暮らしをしている人でも、
この欲求が消える事はまずありえません。

むしろ快適な暮らしを手にしていくほど、
次はそれを守りたいという欲求が生まれてくるものです。

これが安全欲求(未来欲求)というものになります。

この欲求を刺激出来るコピーもまた高い反応を打ち出す事が出来ます。

生理的欲求がほぼ感覚的なものであるなら、
この欲求はそれよりも少し論理的な部分もあると思います。

それだけにこの欲求を刺激出来るコピーに関しては
例えどんな商品についてのコピーを書くとしても、
様々な角度からある程度は論理的に書いていく事が出来るはずです。

将来や未来に対する絶大な安心感。

多くの人はそこにお金や財産を投じてくれるものだからです。


基本的欲求と社会的欲求


先ほどお伝えしたそれぞれの欲求は心理学の世界では、
生まれながらにしてもっている食欲などは「基本的欲求」に呼ばれ、
社会生活の中で発生していくる安全欲求は「社会的欲求」と呼ばれています。

その上でこの「社会的欲求」にはまだ次の欲求段階があり、
これらもまた多くの人に強い刺激を与える事が出来るものになっています。

それが「人に尊敬されたい」「人より優れたいたい」というな“尊重欲求”です。

この欲求もまた誰もが心の内に持っている大きな欲求の1つです。

つまりこの欲求を刺激する言葉もまた、人が感覚的に反応してしまう、
極めて効果的な要素の1つになっているという事です。

心理学の世界では先ほどの安全欲求やこの尊重欲求を社会的欲求として分類し、
食欲や性欲などを基本的欲求と分類しています。

ただ私や私の師匠はあえて、
先ほどお伝えした基本的欲求に安全欲求を加えたものを第1段階の欲求。

たった今お伝えした尊重欲求を第2段階の欲求と考え、
自分の扱う商品がどちらを重点的にアピールすべきかを考えるようにしています。

今生きる事に困っている人、将来の不安をとにかく消したい人、
そんな顧客をターゲットにする商品には第一段階の欲求を刺激し、
そういった事の不安よりも自分自身の価値を高めたい、
そんな顧客をターゲットにする商品には第二段階の欲求を刺激していくわけです。


欲求と成約


そもそも「欲求を刺激する」とはどういう事なのか。

それは「その必要性を意識的に認識させる事」を意味します。

先ほどお伝えしていった幾つかの欲求は
確実に人間誰しもが心の中に持っているものである事は間違いありません。

ただ誰もが何をしている時でもそれを意識しているかと言えば答えはNOです。

お腹が空いていない時に食に対する欲求は生まれません。

眠くも無いときに睡眠に対する欲求は生まれません。

楽しい時間の真っ最中にいちいち将来への不安を感じる人もそうはいません。

四六時中、人に尊敬される事だけを考えているような人もまずいません。

でもそれぞれの欲求は意識していないだけで心の中に必ず存在しています。

だからこそ「言葉」でその欲求を呼び起こし、意識させてしまうわけです。

先ほどの実例文のようにステーキやビールの話をされた時、
少なからずあなたの食欲が刺激されたように
言葉によってその欲求を呼び起こす事は決して難しくはありません。

“欲求を意識させ、その解決策を提示する。”

これが最も高い反応が取れる鉄則の1つと言ってもいいと思います。

情報商材のセールスレター、アフィリエイトの紹介文章。

これら全てに今日お伝えした事の全てを繁栄させていったなら、
あなたが書く文章からは面白いように商品が売れていくようになりますよ。

まずは意識的にでもこれらの欲求を刺激する文章を書くようにしてください。

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2013年5月6日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:心理テクニック

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