金持ち父さん 貧乏父さん(ロバート・キヨサキ)師匠のメールマガジンより

宇崎です。

今日はいつもの「書籍紹介」とは、
ちょっと違った趣旨でこちらの書籍を紹介したいと思います。

金持ち父さん 貧乏父さん(ロバート・キヨサキ)


金持ち父さん 貧乏父さん(ロバート・キヨサキ)


一応、投資関連のビジネス書になるんでしょうか。

私はサッとは読みましたが全く「面白くない本」でした。

「はぁ、、、これがベストセラーかぁ、、、。」

という印象を強く抱いてしまう典型的な本で、
それこそ書籍そのもののキャッチコピーや見出し、
マーケティングとかが秀逸だったんだと思います。

投資の書籍としてもビジネス書としても、
私的には全く響くものが無い内容だったという感じですね。

では何故、あえてこの書籍を取り上げているのか。

それは私の「師匠」のメールマガジンで、
ちょっと面白い形でこの書籍の事が取り上げられていて、
私的にその内容が非常に為になるものだと思っていたので、
今日はそのメルマガをそのまま転載させてもらう事にしました。

私のブログで師匠のメールマガジンの原稿を、
そっくりそのまま転載するのは初だと思いますので、
私の師匠に興味があった人には楽しめる内容かと思います。

中には既に師匠のメルマガを読んでいる人もいると思いますが、
師匠のメルマガは基本、内容が「濃い」ので、
何度読み返しても気付きがある本当に深いテーマのものばかりです。

今回、転載する原稿もその1つだと思いますので、

「あ、これ読んだ事ある。」

という人も、是非もう一度身を入れて読んでみてください。

現に私も転載記事を作りながら、

「やっぱり何度読んでも為になるなー」

と思ってましたので。

では早速ですが、こちらが師匠のメルマガの転載原稿になります。


ビジネスの神髄を描いた1枚の画像。~師匠のメールマガジンより~

今日はちょっとしたイラスト画像付きで
いつもの感じのメルマガ講座をお届けしたいと思います。


題して「ビジネスの神髄を描いた一枚の画像」。


早速いってみましょう。


■ビジネスの神髄を描いた一枚の画像


ちょっと大げさなタイトルですが、
まずはこちらの画像をご覧になってみてください。





あれ?見たことあるぞ?


という人もいるかもしれません。


このイラストは確か何千万部単位のヒットになった
「金持ち父さん 貧乏父さん」という書籍の
背表紙の方に描かれていたイラストになります。


今更この本の内容についてどうこう言うつもりはないのですが
このイラストがネット上に全くアップされていなかったので、

「こんな的を得たイラストが誰にも取り上げられていないなんて…」

と思い、こうしてメルマガで紹介させてもらう事にしました。


正直この本はこのイラスト一枚を見るだけでいいと思うくらい、
私はこの絵を描いた人はすごい「的を得ている」と思ったわけです。


さてその本題ですが、あなたはこのイラストをどう見るでしょうか。


池で釣りをしている男性と漁のような事をしている男性。


その2人が描かれているだけのイラストなのですが、
これはある意味、ビジネスというものの神髄を表しています。


一応この本自体は投資関連の本として認識されています。


その内容は著者にとっての2人の父親を対照的に著した
お金そのものの考え方や捉え方を書いたもの。


一人は実の父親で生涯を労働者として真面目に生きた
決してお金持ちとは言えない父親。


もう一人の父親はお金について色々な事を教えてくれた
多くの資産を持つお金持ちの父親。


このイラストもいわばそれを表しているものなのですが、
そこで表されている事は見た目そのままの2人の行動です。


1人は魚を釣り上げる為に大きなお肉をぶら下げ、
もう一人は大きな網を使って大量の魚を生け捕ってます。


あえて補足はいらないと思いますが
魚を釣り上げる為にそれ以上に高価なものを使っている貧乏父さん。


しかも魚に食べられてしまってはお肉は無くなってしまい、
魚を釣れば釣るほどこの人は損をするわけです。


対して網を使っている金持ち父さんは
その網を使って何度でも大量の魚を取る事が出来ます。


まあ、言ってしまえばそれだけのイラストなのですが、
要するにこの本に書かれている事は
こういう事例を色々な角度、目線から
2人の父親を比較する形で書かれているわけです。


ただ誰が書いたものなのかはわかりませんが、
この本の内容をこのイラスト1つで見事に表現した
そのセンスに私は普通に感銘を覚えました。


イラストとその結論だけを聞けば
そういう事ね、と思う程度の話かもしれません。


ただこういう発想はいざやってみるとなかなか出てこないものです。


それもこのイラストはうまくビジネスというものの本質を突いている。


このイラストを見ても別に何も思わない人も多いと思いますが
実際にお肉で魚を釣り上げるようなビジネスをしている人は
この情報業界も含めてたくさんいます。


この「お肉」が「お金」であったり「人」であったり、
「時間」であったりとその状況は様々ですが、
うまくいっていないビジネスをやっている人の大半は
この貧乏父さんと同じようなビジネスを展開しているわけです。


だからこそ、現実にうまくいっていない人が多いわけですね。


目指すべきはまさにこのイラストの金持ち父さんのように、
何度でも使える網のようなもので、
大量の魚を何回でも生け捕れるようなビジネスモデルだという事。


今、自分が何かのビジネスを展開しているなら、
自分のビジネスがこのイラストのどちらに当てはまるかを
是非、冷静に考えてみてください。


意外に何がいけないのかが見えてくるかもしれません。


本の内容以上にこのイラストに感動した私がいたという話でした 笑


誰かがこのイラストを取り上げているだろうと思ったのですが
色々検索した限りでは見つけられなかったので、
今回はこんな形でこっそりと取り上げてみた感じです。


ちなみにですがこの本そのものについては
あえて今これを読んでどうこうという程の内容ではありません。


評判も良く、ベストセラーになっている本ですが
この分野の本ならもっと質の高いものが幾らでもあります。


まあ、感想もまた人それぞれだと思いますが。


■ビジネスの神髄を描いた一枚の画像 その2


こういうテーマで先ほどのイラストを取り上げましたので、
もう一枚、同じようなテーマでいってます。


画像はこちら。



見ての通りイラストは「人参を追いかけるお馬さん」。


まあ、ありがちなイラストと言えばそうかもしれません。


ただこれもまた1つのビジネスの神髄を突いた一枚だと思います。


むしろ「世の中の縮図」と言ってもいいかもしれません。


悪い言い方をすれば世の中の大半の人はこの「お馬さん」で、
ニンジンは賃金という名の「お金」を意味しています。


考え方によっては賃金という形でなら
お金はきちんと「支払われるもの」ですので、
いつまでたってもニンジンを食べる事が出来ないまま
ただ走り続ける「馬」と「人」は全く違うように思えるかもしれません。


ただこの経済社会が作り出している「お金」というものの虚像は、
ある意味このニンジンと同じものではないかと思います。


むしろ馬の人参も一日中走らされた後に、
はいお疲れさん。と食べさせてもらえるようなものなら、
まさにこれは賃金と同じようなものと言えるのではないでしょうか。


そしてこのイラストの本質的なところは
実はこのイラストには見てとれない部分にあったります。


それは“意図して人参をぶら下げている者がいる”という点です。


要するにその人参を右へ左へと誘導し、
馬を意のままに操っている人がいるという事。


これもまたビジネスの世界や世の中のあらゆる事にあてはまります。


賃金を受け取る為に働くという行為と、
それをさせている側の人間の事を皮肉的に描くなら、
まさに「人参をぶら下げられている馬」こそが
それを最も適切に表しているのではないかという話です。


こんな事を言うと日々、真面目に労働しているような人は

「じゃあ、オレは人参を追いかけている馬なのか!」

と怒ってしまうかもしれませんが、
それが現実なんだという事を私はあえて冷静にお伝えしたいです。


そんな人の労働でそれ以上の利得を手にしている人がいる。


これは紛れも無い事実です。


ただ労働者側はそこにさえ気づいていない場合や
そういう事を考える段階にも及んでいない場合もあると思います。


「自分は好きで雇われているんだ。」

「自分は雇用主の事が好きで、一生懸命働いているんだ。」


それはそれで何も悪い事だと言っているわけではありません。


ただ冷静に物事を見ていった時、
人参をぶら下げる側になる事と追いかける側になる事。


「自分はどっちになりたいか」

というだけの話です。


このような見方をしなければ現実が見えない事もありますので
あえて私はそれをわかりやすくお伝えしたに過ぎません。


勿論、世の中の全ての人が
人参をぶら下げる側の立場になる事は不可能です。


素直に人参を追いかけてくれる人がいるから世の中は成り立ち、
経済は潤滑に機能し、発展していきます。


ただ少なくともこの日本という国には、
それぞれの立場を選ぶ機会とチャンスが全員に与えられています。


この事に気付くか気付かないかも、
ある意味、大きな1つの分岐点だという事です。


この話を耳にして悔しさややりきれなさを感じたなら、
その現状を脱却する為の行動を取っていくしかありません。


一時の欲望や快楽に溺れながら毎日をただ過ごしていては
本当の自由や自立は見えてこないと思います。


それこそが馬にとっての人参であり、
雇用されている人達にとっての賃金というものなんです。


ただそのような立場が気軽でいいという考え方もありますので
私はその考え方を否定しているわけではありません。


動物達を見て、悩みも無く自由でいいなと思う事だってあります。


お金だけが全てではありませんので。


ただもしもあなたがこうして私がお伝えした事を踏まえて、
今の現状が見せかけの安定や見せかけの自由に過ぎないと思うなら、
その気持ちを奮い立たせて立ち上げらなければいけません。


そうすることが自分らしく生きるという事だと思うからです。


日々の欲望を満たす事や安定を求める気持ちを
どういう方向に費やしていくかは全てあなた次第なのです。


それを人から与えられるものに費やしていくのか、
自らの行動力、精神力、モチベーションに繋げていくのか。


その方向性を変えるだけで、
あなたの生き方は大きく変わってきます。


まずは自分がどう生きていきたいのか。


それを考え、行動していく事が
自分らしい生き方を手にする第一歩だと思います。


最後はちょっと暑苦しい話になってしまいたね 笑


今日はこの辺で。


それではまた次回。


以上、師匠のメールマガジンの転載でした。

またご要望の声や機会があれば、
師匠のメールマガジンの転載をしていきたいと思います。

「というか、そのメルマガの登録URL、教えてよ。」

という人は、個別でメールをください。

それでは。

K.Uzaki

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2014年10月12日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:書籍レビュー 師匠関連

ディズニーこころをつかむ9つの秘密(渡邊喜一郎)レビュー

宇崎です。

コピーライティングに役立つ書籍の紹介レビューです。

ディズニーこころをつかむ9つの秘密

ディズニーこころをつかむ9つの秘密(渡邊喜一郎)レビュー

一応、、、ビジネス書、マーケティング書に分類されるんでしょうか。

ただ実際にこれを読んだ読者の多くは
単純な「ディズニーランドファン」なのではないかと思います。

私はとくにそういうわけでは無いのですが、
師匠に勧められて1冊のビジネス書、
マーケティング書として読ませてもらいました。
(師匠もとくにディズニーファンでは無いと思いますが)

実際の内容の方も何となくディズニーファンが心惹かれるような
そんな構成になっているところも多々見受けられます。

おそらく筆者の渡邊喜一郎さんもこのテーマで出版する時点で、
ディズニーファンという読者層の多くがこの本を手に取り、
読んでいく事になるだろうという見越していたんでしょうね。

これは私が筆者でも同じような構成にすると思います。

ただそのような構成は度外視しても、
これはビジネス書、マーケティング書としては
それなりに勉強になるところ、学べるところが多分にあります。

コピーライティングというよりは「ブランディング戦略」ですね。

それも「とびきり」の。

私の考える限りディズニーランドのブランディング戦略は
世界でもトップクラスの水準にあると思います。

ディズニーほど、それを何よりも徹底している企業は無いのでは?

それこそ「ブランド」で大きな利益を上げている
ルイヴィトンやシャネルなどのアパレル系一流ブランドメーカーより、
ブランド作りの戦略については徹底しているのではないかと思います。

そしてその徹底ぶり、戦略、概念をこの一冊で少なからず学び取れます。

簡単に見習えるところでは無い部分も多いですが、
本当の意味での「ブランディング戦略」というものはこういうものだと、
まさに一級レベル、一流レべルのブランディング戦略を
実際にディズニーがやっている手法をもとに学ぶ事が出来ます。

それを個々のビジネスにどう活かすかはそれぞれですが、
活かせる要素、理念、戦略は実際のところたくさんありますね。


ディズニーこころをつかむ9つの秘密 内容

ハッキリ言ってこの「ディズニーこころをつかむ9つの秘密」に書かれた
1つ1つのブランディング戦略は情報業界の人達、
アフィリエイターの人達には本当に見習って欲しいもの、
見習うべきものがたくさん書かれています。

とくに詐欺まがい、怪しい、ブランドを作っているようで壊している。

そんな人達だらけの業界ですので、
ほんの少しでもディズニーのブランド戦略を実践出来たなら、
その起業家、アフィリエイターは間違いなく大成功出来ると思います。

現にテーマパーク業界、遊園地業界で飛び抜けた成功を
ディズニーランドは間違いなく飛び抜けた成功を掴んでいますので
それはこの徹底されたブランド戦略にあると言っても過言ではありません。

まあ、ディズニーと情報業界を並べる事自体がおこがましいですが、
もしこのブランド戦略を徹底する起業家、
アフィリエイター達が増えていけばこの業界も大きく変わるはずです。

世間一般的なイメージや認識も180度変えられるかもしれません。

この「ディズニーこころをつかむ9つの秘密」は
その「ブランディング」という部分に特化されている一冊ですが
ブランディングとコピーライティングは切っても切れない関係があります。

現に師匠の活動を見る限り「コピーライター」は実質的に
「マーケッター」としての役目を多分に果たしていますので、
この「ディズニーこころをつかむ9つの秘密」は
とにかくマーケティングに携わる人には一読してもらいたい一冊ですね。

自分が書いて行ったコピーや文章からどう人の心を動かすか。

どうその商品や自分自身の印象を良い方向で残し続け、
そしてどうファンにしてどう喜んでお金を払って貰うか。

ブランディングとお金の関係が非常に「リアル」に書かれた一冊です。

そこは綺麗ごとでは無い部分もしっかりと書かれていますので
それこそ「斜め上」の視点で読んでいけば、
気付けるポイントは非常に多くある一冊だと思います。

究極的に徹底されたブランディング戦略というものを学びたい人は是非どうぞ。

K.Uzaki

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2014年7月29日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:書籍レビュー

価格の心理学 なぜ、カフェのコーヒーは「高い」と思わないのか? レビュー

宇崎です。

コピーライティングに役立つ書籍の紹介レビューです。

今回はこちらの「心理学」書籍になります。

価格の心理学 なぜ、カフェのコーヒーは「高い」と思わないのか?

価格の心理学 なぜ、カフェのコーヒーは「高い」と思わないのか? レビュー


価格の心理学。

これを聞いて想定する通りの内容かと思いますが
想定通りの内容であると言う上で物凄く価値を感じられます。

要するに「価格の心理学」という標題で、
こちらが思った通りの方向性の内容を学べる一冊なので、
これは私的にかなりお勧めの一冊ですね。

単純な「心理学」という観点でも学べる点は多いですし、
商売における「価格設定」という観点でもかなり参考になります。

とくに価格があって無いような「情報商材」や、
私達が行っている「コンサルティング」などのサービスを提供し、
それを生業としているような人は読んでおくべきだと思います。

「アフィリエイト」という観点でも役に立ちますね。

その商品の価格設定が適切かどうか。

これは成約率や売上に大きく関係する部分なので、
この本で学べる視点を培っておく事は非常に重要です。

いち心理学書としてもビジネス書としても役立つ一冊かと思います。


価格の心理学 なぜ、カフェのコーヒーは「高い」と思わないのか? 内容


大筋の内容は価格戦略について消費者側の購買心理学と、
俗に言われる行動経済学(経済心理学)」の観点から
かなり具体的で身近な事例を題材に講義が展開されています。

この構成も一冊の本として非常に評価出来ますね。

現場のお客さん視点を感じながら、
リアルにその「価格」というものの感覚を学べるわけです。

商品というものの販売戦略、ポジショニング戦略、ブランディング戦略。

価格の心理学という題材でかなり広い視点から、
ビジネスの本質を人間心理を軸として紐解いていけます。

これを読んでしまうと逆に多くの情報販売者やアフィリエイター、
コンサルサービスなどの提供者は、自身の商品、サービスの
その価格設定を変えたくなってしまうかもしれません(笑)

明らかに手に出来るはずの利を逃している人は多いでしょうから。

・お客は価格の何をどう感じているのか。
・お客の「欲しい」を引き出す価格設定。
・競合品より高い価格でも売れてしまう理由。
・「買い」へと誘導する価格の「アンカリング効果」の事例


などなど、心理学を観点とした「プライシング戦略」を学べる一冊です。

どちらかと言うと初心者向け(心理学の観点でもビジネス書の観点でも)の
分かり易い題材を分かり易く解説している一冊ですが、
こういった実用的な心理学から学んでいった方が
物事の理解やとっかかりには良いのではないかと思います。

心理学をある程度勉強しているような人は
その復習的な意味合いも果たせる内容かもしれませんね。

私は改めての「気付き」や「再確認」も多くあった一冊でした。

情報業界でビジネスをしている人には非常に役立つと思いますので
是非、読んでみてください。

K.Uzaki

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2014年7月24日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:書籍レビュー

なぜ人はニセ科学を信じるのか。奇妙な論理が蔓延するとき レビュー

宇崎です。

コピーライティングに役立つ書籍の紹介レビューです。

今回はこちらの「懐疑論」書籍になります。

なぜ人はニセ科学を信じるのか。奇妙な論理が蔓延するとき。

なぜ人はニセ科学を信じるのか。奇妙な論理が蔓延するとき。レビュー


一応、、、心理学のジャンルに入るんですかね?

要するに科学的に立証されていない分野の
いわゆるオカルト現象や超能力、占いなどに対し、
懐疑主義的な立場でそれらを批判していくという書籍です。

ただその「批判」の立場を、

“何故人はそういったものを信じてしまうのか”

という観点から論証しているのがこの書籍になります。

要するに人が物事を信じてしまうプロセスが、
ニセ科学というものを題材に書かれているわけですね。

私達コピーライターは文章で「信じてもらう」という事を
日頃から強く意識して行っています。

その「人が物事を信じる」というプロセスを
根本と言える深い部分から知っていく上で、
こういう書籍から得られるものも少なからずあると思います。

まあ、かなり斜め上からの情報になりますので、
率直にこういった書籍に書いていある内容を
そのままコピーライティングに活かしていくのは難しいですが、
理屈としては頭の片隅に入れておいても損はありません。

また必然的にこの書籍は少なからず

・進化心理学
・宗教学


などの要素も含んだ内容になっていると思います。

そもそも人がこの書籍で「ニセ科学」とされる
オカルト、超能力、霊魂、占いなどを信じるようになった経緯は、
多くの事が科学で証明されていなかった時代に遡るからです。

結果的にそれは進化心理学の分野に及ぶわけですね。

下記「なぜ人はニセ科学を信じるのか。」の一文です。

人の生命は「偶然」に支配され「不確かさ」に満ちていた。
その不確かさの中でも、人は「確かさ」を求めてきた。

これはまさに真理ではないでしょうか。


なぜ人はニセ科学を信じるのか。奇妙な論理が蔓延するとき。内容


人の生命は「偶然」に支配され「不確かさ」に満ち
その不確かさの中でも、人は「確かさ」を求めてきた。

その論理から人はその「確かさ」を確信したいが為に
根拠の無いいわゆる「ニセ科学」を信じ、
そこに「根拠」を作り出してきたわけです。

故に気弱な人、不安に満ちている人ほど、
その「確かさ」を追い求めて物事を信じやすい傾向があり、
そういう人は全く持って無根拠なモノでも簡単に信じてしまいます。

何故なら信じた方が「楽」だから。

下記は本文の中でも紹介されていた
アレグザンダー・ホープの「人間論」の一節です。

希望は決して費えない
人間が幸福では無い、ただ常に未来に幸あらんと願うだけ。
魂は揺らぎやすく、心休まる場になく
きたるべき平穏と自由を思い馳せる。

人は常に現状を一般または人と比べそれ以下と感じ、
人と比べた、あるいは自身の希望に思いを馳せるという事。

今より常に未来が幸せでありたいと願い続けているが為い
それを満たす言葉には簡単になびいてしまうわけですね。

どこかの悪徳商法にも利用されていそうな手口ですが、
コピーライティングにも多いに活用されている原則かと思います。

「人が物事を信じる」というプロセスを
斜め上からも学んでおきたいという人にはお勧めの一冊です。

K.Uzaki

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2014年7月20日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:書籍レビュー

影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか。レビュー、批評

宇崎です。

コピーライティングに役立つ書籍の紹介レビューです。

今回はこちらの「行動心理学(社会心理学)」の書籍になります。

影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか。

影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか。レビュー


言わずと知れた行動心理学の名書ですね。

影響力の武器には「実践編」というのもあるのですが、
やはり本書「影響力の武器」の方が内容は充実しています。

影響力の武器が行動心理学書として高い評価を得ているのは、
その内容が「結論」や筆者の「持論」では無く、
1つ1つの原則に対して精巧な心理学実験を行い、
その過程と結果をきちんと示していっている点だと思います。

故に誰もが納得し、納得せざるを得ない内容になっているわけです。

何よりその心理学実験の状況がイメージとして頭に浮かぶ為、
他の心理学書に比べて、その一冊を読み終えた際の
内容の印象や理解度が必然的に深くなっている事に気付かされます。

小難しい心理学書を読むとどうしてもその内容が
右から左に擦りぬけてしまう事が多いと思うのですが、
「影響力の武器」はその1つ1つのエピソードがあるので、
1つの物語として事例付きでその知識を吸収できるわけでですね。

これはこの手の心理学書としては非常に素晴らしい点だと思います。


影響力の武器―なぜ、人は動かされるのか。内容


ここでその1つ1つの心理学実験の内容や
エピソード等を挙げていくような事はしませんが、
それらの構成でまとめられているのは下記のような心理原則になります。

・理由を添えると頼みごとが受け入れられる成功率を飛躍的に上がる
・高額なものに純粋に反応し喜んでお金を払う
・専門家の発言を無条件で信用する
・1番目に提示されるものが最初に提示されたものと、
 かなり差があるとその差を実際以上に感じてしまう)
・他人に恩を施されたら、それを返さずにはいられなくなる
・自分が信じて行動したもの、アクションしたことに対して
 それを正当化しようと自分を騙そうとする性質がある
・他人の行動が自分の行動に大きな影響を与える
・共に何かの目標を達成する仲間という意識を持たせると好感度が上がる
・好感を持った人が進めるものは無条件で買ってしまう
・類似性が更なる好感を生む
・人は得ることよりも、失うことの方に大きく反応する


それぞれの原則の元となっているものは行動心理学、
社会心理学で言われるところの下記のような原理原則です。

・権威の証明
・コントラストの原理
・返報性の原理
・行動の一貫性
・社会的証明の原理
・連合の原理
・希少性の原理


社会心理学、行動心理学をかじっているような人であれば、
いずれも「どのような原則か」は頭に浮かぶと思います。

ただそのレベルの認識、知識を持っているとしても
この「影響力の武器」は読む価値が多いにあります。

むしろ理解している人ほど読んで気付けるポイント、
理解を深められるポイントは多いのではないかと。

コピーライティングにもそのまま活かせる原理原則、
また私の教材でもこの原理原則は多く採用されています。

まあ、コピーライティングとはそもそもそういうものなので。

人を動かす文章の勉強に心理学の知識は必要不可欠ですので、
この一冊はその最初の一冊目としてもお勧め出来る内容です。

事例や心理学実験の結果ありきの内容なので、
心理学を全く勉強した事が無い人でも
その内容をそのまま頭に入れられる一冊だと思います。

是非、読んでみてください。

K.Uzaki

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2014年7月16日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:書籍レビュー

喪失と獲得―進化心理学から見た心と体。レビュー

宇崎です。

コピーライティングに役立つ書籍の紹介レビューです。

今回は「進化心理学」の書籍になります。

喪失と獲得―進化心理学から見た心と体。

喪失と獲得―進化心理学から見た心と体。レビュー

コピーライティングに活用しやすい心理学としては、
どちらかと言うと「社会心理学」や「行動心理学」が直接的なもので、
このブログや私の教材で紹介しているテクニックの根源には
やはり社会心理学、行動心理学がその基盤にあります。

ただそんな社会心理学や行動心理学の根源には、
人間の進化に伴い培われていったとされる
この「喪失と獲得」で扱う「進化心理学」が存在し、
これこそが人間心理学の根本にあるものだと思います。

私はこの「喪失と獲得」で初めて、
進化心理学というものを勉強したのですが、
一冊の心理学書としても非常に楽しめる内容でした。

決して「理解しやすい」と言える内容ではありませんが
ある程度の心理学の基礎知識があれば、
そこそこのレベルでしっかりと理解出来る内容かと思います。

「喪失と獲得」というタイトルは、
人間の「進化」によて「喪失されたもの」と、
それとは逆に「獲得されたもの」が存在するという意図で、
人の進化、心の進化というものの本質に迫っています。

不安、期待、恐怖、悲しみ、喜びなどのあらゆる感情は、
人間だけが特質して持ち合わせている感情ですが、
これらの感情を持っているからこそ、
人は不幸と幸福の合間に置かれる自分自信に一喜一憂します。

その上でどこの国よりも豊であるはずの、
この日本という国の国民の幸福度(幸福を感じている度合い)が
各先進国一低く、また各先進国の国民よりも低いのは何故なのか。

また、自殺率が極めて高いのは何故なのか。

こんなテーマも必然的に見えてくる興味深い一冊です。

これこそがまさに「喪失と獲得」による産物なのかもしれません。


喪失と獲得―進化心理学から見た心と体。内容

この「喪失と獲得」の内容は本当に“濃厚”なので
その内容を批評するレベルのこの一記事では、
各目次立ての一項目分さえも簡単にはまとめられません。

断片的な批評や結論だけを述べてしまうと、
あらぬ誤解を招いてしまいかねない
本当に深いテーマばかりを扱っているからです。

一応、テーマが分かり易い目次立てのみをザッと挙げておきます。

・人間の自己人格と自己意識
・信念と認識
・感覚と知覚の違い
・進化の理由と過去
・物事の見方を変える意識論
・表現の理由
・喪失し、獲得する進化
・プラシーボ反応
・暴挙と憎悪


こちらの「目次立て」を見るだけでも、
心理学の分野にそれなりの知識と興味を持っている人は
読まずにはいられない衝動に駆られるのではないでしょうか。

人間の「心の進化」という分野から、
物事の考え方や心の動きの本質が何となく見えてくる
そんな一冊ですね。

ただ答えがあってないような分野の一冊なので、
答えや結論を求めて読むと、
読み進める事にモヤモヤ感が残っていくかもしれません。

そういう観点でも自分なりにその内容を解釈し、
俯瞰的に読んでいけるような知識は最低限必要な内容ですね。

何冊かの心理学書を読んでいって、
入門書レベルの本に物足りなさを感じ始めた頃にでも
是非、手を伸ばして欲しい一冊です。

K.Uzaki

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2014年7月13日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:書籍レビュー

記憶と情動の脳科学―「忘れにくい記憶」の作られ方。レビュー

宇崎です。

コピーライティングに役立つ書籍の紹介レビューです。

今回は「脳科学」の書籍になります。

記憶と情動の脳科学―「忘れにくい記憶」の作られ方。

記憶と情動の脳科学―「忘れにくい記憶」の作られ方。レビュー


コピーライティングというビジネスの場に活かす目的で、
マーケティング上の心理学の延長線、もしくはそこを
より掘り下げたものという認識で脳科学の書籍を手に取ると
6~7割方はおそらくですが失敗した気持ちになると思います。

「これ・・・ちょっと違うな」と。

これは実際に師匠も言っていた事で、
私も脳科学には興味を持って何冊か読んだのですが、
師匠に勧められたもの以外はほとんどが外れでした。

勿論、この「ハズレ」はあくまでもビジネス上の観点、
コピーライティングやマーケティングにおける
心理学の延長線上で脳科学を学ぼうとした場合に、
ちょっと学びたい内容と趣旨がズレるという意味のハズレです。

何というか「学問書」としての書籍が多いジャンルなんですね。

本当の意味で脳科学を「研究」したり「分析」している人は
そういう学問書的なものの方が勉強になるのだと思いますが、
私達のようなコピーライターやマーケッターには、
そういった学問的な観点での学びはあまり必要ありません。

少なくとも、私はそういうものは求めてませんでした。

でも、脳科学の書籍はそういうものが大半みたいです。

実用性が無いというか・・・。

脳のどこに部位がどんな役割を果たして・・・とか、
そんな内部的な事は私達からすればどうでもいいわけで、
そのメカニズムから現れる「行動」を分析したいわけですね。

でも、そこがきちんと書かれている脳科学書籍はほぼ皆無です。

結局そこは心理学の分野になってしまうので、
脳科学の書籍はその理屈や根本を自分なりに落とし込んで
それを自分なりに心理学書籍と結びつける必要があるみたいです。

ただその中でもこの「記憶と情動の脳科学」は、
そこまで専門用語も多くない、
わりと実用性の高い脳科学書籍だと思います。

やはり脳内の脳の活動部分にスポットが当たっていますので
行動心理学の結び付けは自分なりに解釈する必要がありますが、
この書籍で一点、実用的に学べるところは

「記憶」

についてです。

これはコピーライティングにもマーケティングにも
非常に役に立つであろう興味深い内容でした。

メールマガジンを利用して時間差を付けて情報を与え、
顧客を教育していくようなDRMなどには、
この「記憶」のメカニズムは多いに活用できるポイントです。

「脳科学的な観点で記憶についてを本質的に学ぶ」

という目的を掲げるのであればかなりお勧め出来る一冊です。


記憶と情動の脳科学―「忘れにくい記憶」の作られ方。内容


ザックリとこの書籍で学べる内容をまとめてみます。

大きなポイントとしては記憶についての下記の3つです。

・記憶の分類
・記憶の喪失(記憶が喪失するメカニズム)
・記憶の凝固(記憶が固まるメカニズム)


例えば「記憶の分類」というテーマでは

・感覚記憶~見聞きしたものの内容の短期的な記憶(色の認識など)
・短期記憶~感覚記憶より持続時間が長い、印象に残った記憶
・長期記憶~短期記憶がより固まって長期に保存されるようになった記憶


という3つの分類から、更に長期記憶を

・陣述記憶(言葉で表現できる)
・エピソード記憶~体験を元に作られた記憶
・意味記憶~事実や法則についての記憶(ことわざの意味など)


の3つに分類しています。

あとは非陣述記憶(言葉で表現できない記憶や習慣など)として下記の4つ。

・手続き記憶~技能的なもの(自転車の乗り方)
・習慣記憶~無意識のうちに形成される刺激と反応
・非連合学習~慣れ(刺激が繰り返され反応が虚弱化)と感作(慣れの逆)
・古典条件付け~唾液の分泌など、進化の過程で生まれた生理的指示記憶


これらについての脳科学的なメカニズムも解説されています。

この辺りはマーケティングへの活用という観点を抜き
普通に読み物としても私は楽しめる内容でした。

自分の記憶というものにあてはめて1つ1つを考察すると、
脳活動と記憶の関係が色々な意味で見えてきます。

自分自身の記憶力や記憶のメカニズムも見えてくるので、
記憶力に自信が無かったり物事を忘れっぽいという人は、
そのメカニズムを知るという意味でも勉強になると思います。

あとはこれらの分類を踏まえて
喪失される記憶と凝固される記憶のメカニズム。

この辺りがより具体的に解説されているという内容です。

かなり大雑把な解説ですが、
この段階である程度でも興味が湧かないようであれば
おそらく読んでも眠くなるだけだと思います。

興味があれば是非、一読してみてください。

「人の記憶」というテーマでは、
かなりその本質に迫っている書籍だと思います。

それでは。

K.Uzaki

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2014年7月10日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:書籍レビュー

「できる人」の話し方&心のつかみ方。話し方のコツを教える本のレビュー

宇崎です。

コピーライティングに役立つ書籍の紹介レビューです。

今回は「話し方」の本ですね。

「できる人」の話し方&心のつかみ方。

「できる人」の話し方&心のつかみ方。レビュー


タイトル通り「人の心を掴む話し方」の原理原則や
そのテクニック等を解説している一冊です。

プレゼンテーションのハウツー本ともまた違うものですが、
コピーライティングとはかなりの比率で共通する原則があります。

むしろ「ほぼ共通している」と言っても良いかもしれません。

プレゼンテーションが全体向けの「演説」テクニックなら
これは一対一という状況を想定しての、
いわゆる「セールストーク」をまとめたテクニックです。

要するに相手に「YES」と言わせるテクニックですね。

ただその内容はかなり本質的なところから説いています。

なので、前半部分は「コピーライティングの書籍」と思って読んでも、
何ら違和感が無いくらいその原理原則部分は共通しています。

・人間の脳内にある2つの意識
・意識と無意識の役割


こんな人の「意識」というところからその原則が解説されています。

「こういう時はこう話せばいい」というような
小手先だけのテクニック集では無く
きちんと人の「意識」「心理」「心の動き」などを踏まえて、
本質的な原理原則がしっかりとまとめられていると思いました。

本当にそのままコピーライティングにも使える原理原則、
テクニックがぎっしりと詰まっている一冊です。

ザッと解説されている法則、テクニックを挙げていくと・・・

・情報提供の順序
・FITDテクニック
・巻き込み戦略
・返報性の法則
・時間軸の法則
・比較の法則
・友人の法則
・期待の法則
・一貫性の法則
・関連づけの法則
・希少価値の法則
・順応の法則
・権力の法則


これらを読んで「あれの事だな」と全てわかったあなたは
もうかなりコピーライティングを勉強出来ていると思います。

ちなみに多少名称は違えど、
私の教材「ミリオンライティング」ではほぼ全て、
その原理原則や法則は扱っていると思ってくれていいです。

このブログでも取り上げている法則もありますね。

名前から考察すればおおよそ「あの事かな?」と分かるはずですが
もし1つでもピンと来ないものがある場合は、
もう一度ミリオンライティングを読み返してみましょう。

いずれも「文章を書く」という事においては、
非常に重要で有効性の高い法則やテクニックばかりです。

つまり私の教材「ミリオンライティング」は、
人を説得したりYESと言わせる為の

「話し方の原理原則・テクニック」

としても活用できるという事ですね。

>The Million Writing(ミリオンライティング)


「話しのテクニック」と動画マーケティング


ちなみにですが、この書籍は言わば「話しのテクニック」なので
以前に講義したこの動画マーケティングに活用出来ますね。

>Youtubeを使った動画マーケティングとコピーライティング

この「動画マーケティング」にはそのまま
この「できる人の話し方&心のつかみ方」の原則や
テクニックを活用していく事が出来ます。

まず最初に何を話せば人の心を掴めるのか。

何を話せば自分の話に興味を持たれるのか。

コピーライティング力を生かした文章で勝負する
プレゼンテーション力を生かした話術で勝負したい人は
こういう本を読んで動画マーケティングに力を入れるというのも、
今の世代のネットビジネスの方向性としてはアリだと思います。

まあ、それでもコピーライティングのスキルは欠かせませんけどね。

その動画を再生させられるかどうかの誘導には、
やはり「文章」による案内や誘導が欠かせないからです。

いずれにせよ「コピーライティングに役立つ書籍」としても
この「できる人の話し方&心のつかみ方」は普通にお勧めです。

よろしければ読んでみてください。

K.Uzaki

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2014年7月7日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:書籍レビュー

神はなぜいるのか?(パスカル ボイヤー)宗教学、人は何故信じるのか。

宇崎です。

コピーライティングに役立つ書籍の紹介レビューです。

こちらは師匠に勧められて読んだ書籍で、
私的にもかなり色々な観点で意識が上がった一冊になります。

宗教学の観点から認知科学、進化心理学、行動心理学と、
人の心の生い立ち、作りなどを深く学べるお勧めの一冊です。

神はなぜいるのか?(パスカル ボイヤー)

神はなぜいるのか?(パスカル ボイヤー)レビュー


まず最初に一点言っておくとこの本は、
決して「易しい本」の部類には入らないと思います。

ただ決して「難書」というものでもありません。

宗教学等の基礎知識がゼロでも普通に読んで理解出来る内容です。

でもおそらくですが真剣に読み進めれば、
かなり頭が「疲れ」を感じるはずです。

それだけ集中して読む事が出来れば、
それだけで頭を酷使していく事が出来る一冊なんですね。

少なくとも私はかなりの日数をかけて真剣に読みました。

宗教とはなにか。

何故、宗教が生まれ、神という存在とその概念が生まれたのか。

主な主題はそこにありますがこれを掘り下げれば掘り下げるほど、
その議題は「人の心の本質」に迫っていく事になります。

心理学というものの成り立ちのその一歩手前にあるもの。

それを学べると言ってもいいかもしれません。

なぜ宗教が存在するのか = なぜ人は信じるのか

人に信じてもらう事を目的とした文章を綴る、
私達のようなコピーライターにとって、
このテーマは非常に重要度の高いテーマではないかと思います。

そしてその本質は理解する事は、
確実にコピーや文章を作る大前提となる部分に生きてきます。


神はなぜいるのか?の内容、テーマ


この「神はなぜいるのか?」の中で結論付けられているところを抜粋すると


宗教は説明を与える
・人間は不可解な自然現象を説明するために宗教(神)を作り出した
・夢や予知といった不思議な体験を説明する
・ものごとの起源を説明する
・なぜ、災いや苦しみがあるのかを説明する

宗教は安らぎを与える
・宗教的説明は死を耐えれるものにする
・不安を和らげ、世界を心安らぐものにする

宗教は社会に秩序を与える
・社会をまとめる
・特定の社会秩序を維持する
・道徳を支える

宗教は認知的錯覚である
・人間は迷信を信じる、なんでも信じてしまう
・宗教的概念は反証できない
・反証することは信じることよる難しい


その序盤部分はこのような考えから神や宗教の存在を
客観的な視点から解説していっています。

そして非常に興味深い観点として
宗教には一連の物語(ストーリー)がある事が挙げられ、
これはストーリーテリングの法則に当てはまる部分も多く見られます。

人の心の進化、また幼少期からの心の成長。

人間心理や心理学の根底にあるものを
宗教学から学ぶ事が出来る非常に価値のある一冊だと思いました。

私もお勧めの一冊です。

K.Uzaki

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2014年6月28日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:書籍レビュー

ストーリーテリング書籍。神話の法則―ライターズ・ジャーニー(クリストファー・ボグラー)レビュー

宇崎です。

コピーライティングに役立つ書籍の紹介レビューです。

ストーリーテリング書籍としては有名どころですが、
その入門書的な位置づけとしてはやはりこちらになると思います。

神話の法則―ライターズ・ジャーニー

神話の法則―ライターズ・ジャーニー(クリストファー・ボグラー)


ストーリーテリングはコピーライティングにも十分に使えるスキルで、
私の「The Million Writing」のセールスレターも
少なからずストーリーテリングの要素を取り入れています。

「ストーリーテリングって何ですか?」

という人はこちらストーリーテリング講座を参照ください。

ストーリーテリングの手法とコピーライティング。その効果と有効性

そのストーリーテリング書籍としてそこそこ知名度も高く、
わりと有名なのがこの「神話の法則―ライターズ・ジャーニー」です。

ただこうして紹介しておいて何なのですが、
コピーライティングスキル向上の為という目的で読むなら
この本はある程度、コピーライティング関連の書籍や
私の「The Million Writing」などで勉強した後に読んだ方がいいです。

たぶん、この書籍の内容のどこをコピーライティングに活かせばいいか。

コピーライティングの基礎が出来ていないと全く見えてきません。

イコール読んでいて「これって為になってるのかな?」と
普通に疑問を感じてしまうと思います。

というのも実は当の私がそういう道を辿ってきたからわけです。

師匠にコピーライティングの教えを受け始めた頃、
師匠の家にあった「読み終わった書籍棚」の中にこれがあり、
「神話の法則」というネーミングに惹かれて、
かなりの初期段階で目を通したのでした。

ただやはり先ほども言ったように、
コピーライティングスキルの向上という目的で読んでいたので、
どうもこれが役に立つのかどうかがピンと来ませんでした。

その後、ある程度の基礎知識等を付けた後、
改めて読み返してその見方が変わったという一冊です。

そういった観点を抜きにして一冊の本として読むなら、
まあ、楽しめる人は楽しめるのではないかと思います。

ただ書籍の構成はあまり上手とは言えません。

神話の法則と言って物語の法則を語っているわけに
この書籍自体の構成はあまり上手いとは言えない気がします。

何というか、不要な補足解説や理論構成が多いです。

ハッキリ言ってもっと分かり易い内容にしたものを
この半分くらいのページ数でも構成出来たのではないか・・・。

むしろ大人の都合でページ数が無理に割り増しされてるのでは?と思うくらい
私的には「神話の法則」はちょっと無駄の多い一冊だと思っています。

そのせいかビジネス書、ノウハウ書というよりは、
若干、筆者の主観的な観点の多い哲学書みたいな内容になってます。

要するに必要用に「難解さ」を感じられる無駄な部分が多いわけです。

まあ、これは私の個人的な感想ですが、
師匠も同じようなニュアンスの評価をしていましたし、
アマゾンの評価を見ても同様の意見がチラホラ見られます。

あと、そのストーリー作り(神話の法則)が、
かなり「アメリカちっく」なところも多いですね。

日本人の感覚とはちょっと違う気がするところも多かったです。

まあ、これもあくまで個人的な感想ですが。

ですがストーリーテリングというものの見方、捉え方は
この一冊を読む事で間違いなく一歩、二歩と先に進む事が出来ます。

それだけは間違いありません。

勿論、それはきちんと正しい意味で内容を理解出来ての前提ですが。

これを読むと映画や漫画の見方もちょっと変わります。

そういう意味での発見もある一冊ですので興味があればどうぞ。

それでは。

K.Uzaki

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2014年6月25日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:書籍レビュー

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