話の「脱線」を有効に活用する文章術と構成テクニック。

話の途中で、どんどん話が「脱線」してしまう人がいます。

これは文章やブログの記事などでも同じで、

・話が内容がまとまっていない
・話の内容やテーマが一貫していない
・話が次々とあちこちの方向に飛んでいる

このような「話の脱線」が見られる文章は決して珍しくありません。

ただ、ブログの記事などでこのような「話の脱線」が頻繁に見られてしまうと
大抵の場合、そのような記事は訪問者を途中で逃がしてしまう事になります。

要するに、話が次々と脱線してしまうようなブログの記事は、
その途中段階で「読まれなくなってしまう」という事です。


話の脱線を有効に活用する文章術。

ブログの記事などは大抵、記事を読んでいる側の「ニーズ」があるため、
基本的には、そのニーズに沿った内容で文章を展開していく必要があります。

例えば、特定のキーワード検索で検索エンジンを介して訪問してくる人であれば、

1:知りたい事などの「キーワード」で検索を行う
2:その「キーワード」に沿った関連記事の一覧が表示される
3:その一覧から知りたい情報が書いてありそうな記事にアクセスする

このようなプロセスを経て、ブログの方に訪問してくるため、
基本的には、そのキーワードに関する情報以外を求めていません。

よって、話の内容が「求めていない話」に次々と脱線しているような記事は、
少なくとも、その時点の訪問者のニーズとは「ズレたもの」になってしまうため、

・自分が求めていない話ばかりが次々と展開されている
・求めている答えに行き着くまでの無駄話が多過ぎる


といった印象になっていきます。

記事の内容がニーズ(求めているもの)と違った方向に話が進んでしまうと、
その時点で、記事(ページ)を閉じられてしまう可能性が生じてくるわけです。

ですが「話が脱線してしまう事」や、話を「(意図的に)脱線させる事」は、
話として、また、文章としても、必ずしも「悪い」わけではありません。

日常的に人との「会話」や「コミュニケーション」を楽しんでいる時は、
それこそ、その会話の内容や話題が次々と脱線していく事が普通だと思います。

むしろ、実際に話をしていて、その話が「面白い」という印象を受ける人の話は、
そのような話の脱線のタイミング、脱線のさせ方が上手い人でもあります。

聞き手がストレスを感じるレベルの、とりとめもない話の脱線はマイナス印象ですが、
聞き手側にストレスを与える事なく、次々と話を脱線させて会話を成立させられる人は、
それが1つの「高いコミュケーション能力」に他ならないわけです。

そして、それは「文章」や「ブログの記事」においても同じであり、
文章やブログの記事における「話の脱線」は、それ自体が悪いわけではなく、
読み手がそこに興味を持っていくような「脱線話」は、むしろプラスにもなります。

SEO対策の観点でも、訪問者を長くブログ内に滞在させる事はプラスになりますし、

「次々と展開される話に、どんどん興味を持ってしまう」

訪問者がこのように感じるブログを作る事が出来ていれば、
より多くのファンやリピーターを獲得していく事にも繋がっていくからです。

つまり「話の脱線」は、その『タイミング』や『脱線のさせ方』によって、
ブログの文章を書いていく上で「有効に活用できる余地もある」という事です。


話の脱線を有効に活用する文章構成のテクニック。

文章を構成する上で重要な事は、結局のところ、

「読み手(訪問者)のニーズに沿った内容や展開を崩さない事」

であり、これが基本原則である事は常に意識する必要があります。

よって、記事の流れの中で話を「脱線」させる場合においては、

・読み手のニーズをシフトさせた上で話を脱線させる
・脱線話のさわりだけを伝えて記事そのものを分けて構成する
・記事の最後で「追伸」を活用する

このようないずれかの「構成」を徹底する事で、
記事内で合理的に話を脱線させていく事が可能になります。

それぞれのテクニックを1つ1つ、解説していきます。

読み手のニーズをシフトさせた上で話を脱線させる

これは話の内容や流れの中で、読み手側の興味や関心を別方向に促し、
その上で、話題を切り替える(話を脱線させる)というテクニックです。

読み手側が、その「脱線話」の方に興味を持っていれば、
そのまま記事を読み進めていくはずですから、そのような構成であれば、

「読み手(訪問者)のニーズに沿った内容や展開を崩さない」

という原則もしっかりと押さえられる形になります。

ですが、これはどちらかと言うと「上級者向け」の記事の書き方で、
先立つ時点(訪問時点)で読み手側が抱いているニーズに対して、

「話の流れの中で、先立つ関心事を上回るような別の興味を引き出す」

というのは、言うほど簡単な事ではありません。

その「脱線」の方向性が、先立つ関心事に近いものや、
その線状にあるものなら、比較的、興味のシフトも容易ですが、
これは内容にもよるため、いずれにしても上級者向けのテクニックと言えます。

脱線話のさわりだけを伝えて記事そのものを分けて構成する

これは記事の途中で「脱線話」のさわりによる「興味付け」をして、
その「脱線話」に興味がある人だけを別の記事に誘導するという構成です。

要するに「脱線話そのものは別の記事で展開する」という事です。

このようにする事で「その話に興味がある人だけ」がリンクを辿り、
とくに興味が無い人は、そのまま、その記事を読み進めます。

結果的に、どちらの訪問者の「ニーズ」も満たせる形になるため、
興味を持った人にだけ、その「脱線話」を展開できる形になるわけです。

記事の最後で「追伸」を活用する

これはひとまず、その記事で「伝えるべき事」は全て伝えた上で、
そこに『追伸』として「脱線話」を展開していく、という構成です。

もともとの記事の趣旨に沿った話は全て伝えた形になっていれば、
そこからの「追伸」では、実質的にどのような話を展開しても問題ありません。

ただ、この「追伸」が、もともとの本文を超えるような文章量になってしまうと、
どちらが「主題」の記事だったのかがよく分からなくなってしまいます。

よって、その「追伸」の方で展開したい話が長くなるような場合は、

「追伸文で一定範囲の興味付けをして別の記事に誘導する」

という2つ目に挙げたテクニックを併せる構成が有効となります。

***

以上、ここで挙げた「3つの構成」が文章やブログの記事で、
話の内容を合理的に「脱線」させていく有効なテクニックにあたります。

実際の文章を書き進めていく中で、

「少し話が脱線してしまうものの、ここでどうしても伝えておきたい」
「この話の流れであれば、こっちの話に興味を持つ人もいるかもしれない」


といった場合に、これらのテクニックは有効に活用いただけるはずです。

いずれにしても、ブログの記事を構成する文章はあくまでも、

「読み手(訪問者)のニーズに沿った内容や展開を崩さない事」

これが重要な原則の1つとなりますので、そこは必ず意識していった上で、
ここで挙げた3つの構成テクニックを有効に活用してみてください。

K.Uzaki

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カテゴリー:文章講座

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