読み手を引き込む文章の書き方。
読み手を引き込む事が出来る文章。
とくに興味も関心も持っていない人が
フラットな感覚でその文章を目にした際、
その続きが読みたくて読みたくて仕方が無くなくなる。
今回はそんなコピーの書き方についてです。
セールスレターで言えばページを開いて最初に飛び込んでくる
ヘッドコピーと呼ばれるもの。
メールマガジンやブログで言えば件名やその冒頭部分など、
そこでは“読み手を引き込む”という要素が必要不可欠になります。
いかにそこで興味を引き、関心を抱かせる事が出来るか。
その第一歩が全ての始まりである事は明白ではないかと思います。
仮にその冒頭部分で興味を引く事が出来なければ、
例えどんなにそのメッセージが素晴らしいものであっても
その言葉を届ける事自体が出来ない事になってしまいます。
だからこそ“読み手の興味・関心を引き出す”という事は、
全てのコピーに課せられている“最初の課題”なわけです。
当然ですが興味・関心を引き出していく事と、
商品を成約していく事は決してイコールではありません。
しかし興味や関心を引けないコピーから
商品が売れていく事もありえないわけです。
つまりこれは“コピーを読ませる為のスキル”という事。
その重要性は言うまでもありません。
では、とくに興味も関心も抱いていない
そんなフラットな感覚で文章を目にしている読み手が、
どうすればそのコピーに興味や関心を抱いてくれるのか。
その為の原則、そしてテクニックをお話ししていきたいと思います。
読み手の興味・関心を引く原則とテクニック
ただ、ここで勘違いして欲しくない点が1つ。
この「興味・関心を引く」という事は、
決して“目を引く”“注意を引く”という事ではありません。
あくまでもメッセージそのものに、
読み手の関心を集められなければ何の意味も無い。
インパクトのあるイラストを掲載するとか、
そういった方法で注意を引く事が出来ても、
それは全く興味や関心を引き付けた事にはなりません。
確かにひとまず目を引くというのも
広告においては重要なポイントです。
しかしそれで終わってしまっては何の意味も無いのです。
問題はそこでどんなコピーを見せつけ、
読み手の興味と関心を引き出していくか、です。
そしてその明確な要素として言えるポイントは2つ。
下記のようなものになります。
1、“何故”を与える
2、“イメージ”を与える
それぞれのポイントを解説してきましょう。
“何故”を与える
コピーの文頭で読み手に対して与えるべきもの。
それこそが今回お話ししている「興味」と「関心」です。
では、どうすればそのメッセージに「興味」と「関心」を抱くのか、
それは読み手に「何故?」(Why?)を植え付ける事です。
“何故”という感情こそが、その続きを読み進めさせるわけです。
そしてその“何故”の感情が強いほど、興味や関心も大きくなる。
では、どうすれば強い“何故”を読み手に植え付けられるのか。
その最も簡単で効果的な手法としては「結論」を先に与え、
その「結論」への過程に興味を集めるという方法が挙げられます。
これは意外だと思われるかもしれません。
ただ少なくとも商品の売り込みなどを目的とするコピーにおいては
人の興味は「結論」よりも「その結論に至った経緯」に集まります。
1、結論を知りたい事への興味・関心
2.何故その結論に至ったのかの興味・関心
これらを比較した場合、確実に後者への興味の方が大きいわけです。
これが映画や小説などになると、
人それぞれ意見はわかれるところかもしれません。
ただ私などは結末を聞いてからの方が映画などを楽しめる方です。
「これからどうなっていくか。」の興味より、
「何故そういう結末になるのか。」の興味を抱きつつ、
その過程を楽しんでいくような見方をする方が、
その物語やストーリーを楽しめるわけです。
意図的にそういう作り方をしている映画やドラマなどもありますね。
私はそういう映画の方がわりと好きだったりします。
ここ最近のもので言えばドラマだと「白夜行」とか、
映画だと「クローズゼロ」とか(さほど最近でもありませんね)。
ジブリ映画の「蛍の墓」なんかも、
ある意味で言えば結論が先だた物語の1つだと思います。
なので映画の結末やネタバレなどを「言わないで~!」という人が
ちょっと“ウザい”と思ってしまうタイプ(笑)
まあ、これは本当に人それぞれだと思います。
ちょっと脱線してしまったので話を戻しましょう。
今お話ししたような映画の結末云々とは異なり、
商品などの売り込みを目的とするコピーに関して言えば、
確実に結論は先に出してしまった方が、
興味を引き出すという点の「反応」は確実に高くなります。
是非ここで考えてみてください。
例えば「美容液」に対してのこんなコピー。
“この美容液を3週間使ったらどうなったと思いますか。”
・・・いや、そんな話どうせもいいんですけど…。
というような反応になってしまわないでしょうか。
対して、
“たった3週間でこんなに肌ツヤが良くなった理由とは。”
“何故、この美容液を3週間だけでこんなに肌がツヤツヤになったのか。”
これなら、その先を知りたくなる人もいるのではないか。
そう思いませんでしょうか。
最初の例文は「肌がツヤツヤになった」という結果を伏せ、
そこに興味や関心を集めようというコピー。
次にお見せしたものはその結果をお伝えした上で、
そこに行き着いた過程や経緯の方に、
読み手の興味や関心を集めようというコピー。
何故、後者の方に興味が湧き、
前者はどうでもいいと思ってしまうのか。
それは前者が読み手のとっての関係性の無い内容である事に対し、
後者は読み手にとっても関係性のある内容になっている点にあります。
どういう事かを説明していきます。
まず、前者のクエスションは
「その美容液を使った人がどうなったか。」
という点にスポットを当てていますので、
あくまでも“その人がどうなったのか”というだけの内容になっています。
対して後者の方は
「肌がツヤツヤになる為に行ってきた事」
にスポットが当たっています。
つまりそれぞれの「結果」として知る事が出来る物事を考慮したなら、
前者は“その人がどうなったか”という他人事を知るだけなのに対し、
後者は“その方法や理由”を知る事が出来るわけです。
読み手にとっての関係性を考えるなら、
確実に「その方法を知る事が出来る」という方がメリットがあります。
何故なら“その方法を自分でも活用できるかもしれないから”です。
勿論、これらの文章を読み比べた時に、
そこまで深いことは考えていなかったと思うかもしれません。
ただ後者の方が明らかに読み手の興味を引けるのではないかと、
そう考えられる理屈はまさにこういうものなわけです。
そんな心理作用の違いがまさに読み手の反応、
すなわち興味と関心の引き出し具合を大きく左右するという事です。
その結論を提示してその過程や経緯に興味や関心を引く。
この手法こそが何かの商品を売り込む為のコピーにおいては、
極めて効果的な心理作用を生み出していくというわけです。
ヘッドコピーやブログやメールマガジンの文頭などには、
このテクニックが極めて有効となりますので、
今後文章を書いていく際は是非活用してみてください。
続いてもう1つのポイントにいきましょう。
“イメージ”を与える
人が感覚的に反応してしまう。
そんなコピーにはある明確な共通点が幾つかあります。
その1つが「イメージを引き出す事が出来るコピー」です。
これは全ての広告コピーに共通して言える事というだけでは無く、
テキストベースの解説書、
更には小説や物語などにも当てはまるポイントでもあるのです。
例えば、恋愛もの、推理もの、SFなどの小説で、
ベストセラーとなっているものや
あなたが読んで面白いと思ったものなどは、
全てがその内容をイメージしやすいものになっていたはずです。
その物語の中に自分が入り込んでしまったかのような感覚を覚える。
そんな鮮明なイメージを浮かべられる文章ほど、
人は感情を動かされ、時に喜怒哀楽の感覚さえ覚えていくわけです。
逆に何のイメージもわかないような文章ほど、
つまらないものは無いありません。
つまり読み手を引き込んでいく文章においては、
その“イメージ”というものは必要不可欠な要素であり、
それが鮮明であるほど読み手はその文章に「反応」を示していきます。
そして人間の「イメージ」とは読み手自身の記憶を呼び起こすものであり、
その記憶は全て五感によって集積されたものに他ならないわけです。
その1つ1つの感覚を呼び起こしていく事で、
読み手は1つの文章から様々な物事をイメージしていきます。
そのイメージにより読み手は時に不快感を覚え、
また時に幸福感を覚える事もある。
更に言えば、期待感を覚える事もあれば、
そこに恐怖感を覚える事もあるわけです。
そんな感覚をいかに興味や関心を引く方向へと向けていくか。
「知りたい。」
「気になる。」
そう思わせるような強烈で鮮明なイメージを与える事。
それが読み手を引き込む文章に要求されるポイントだという事です。
このような感覚を刺激するコピーについては、
こちらの記事でもそのポイントを解説していますので、
是非、こちらも参考にしてください。
>五感を刺激する強烈なコピーを作るテクニック。
まとめ
今回の内容を箇条書きでまとめておきます。
・読み手を引き込む文章の書き方
1:“何故”を与える
2:“イメージ”を与える
・結論に興味を持たせるのではなく、
結論を与え上でその課程や経緯に興味を集めていく
・イメージしやすい文章にこそ人は反応する
是非、あなたのビジネスに役立てていってください。
それではまた次回の講義をお楽しみに。
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