行動心理学「アンカリング効果」とは、その事例。

アンカリング効果は行動心理学原理の1つで、
物事の意思決定において最初に提示された条件や数字によって
その条件が基準となる事でそれ以降の意思決定を
先立って刷り込まれた基準に合わせて行ってしまうというものです。

要するに人は最初に提示されたの数字や条件を
次以降の物事の判断における基準にしてしまうという事。

このアンカリグ効果を狙ったマーケティング手法は
情報商材のセールスレターなどによく使われていますね。

アンカリング効果のマーケティング活用事例


最初に高額な価格設定をふっかけておいて、
何やかんや理由をつけて安い値段を提示する、とかです。

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高い金額を最初に提示されると、
読み手はそれを基準に意思決定をするようになるので、
その後に安い金額を提示すれば、
最初から安い金額を提示するより遥かに
その金額に対する印象を「安い」と思わせられます。


アンカリング効果の行動心理学事例


日常的な使い道として人に何かお願いをする際などは
このアンカリング効果を利用していくことが出来ます。

最初の段階で到底受け入れてもらえいないようなお願いをして、
その後で本来頼みたかった頼みごとをするわけです。

すると物事の判断基準が高いところから低いところに下げられ、
普通にその物事をお願いするよりも、
相手に受け入れてもらえる可能性が高まるというわけです。

これもまた同じような原理をセールストークでも使えますね。

まあ、アンカリング効果という名称はともかく
この行動心理学の原理は既にある程度は知られていますので
見え見えの誘導は関しては逆効果になる可能性も否めません。

それをいかに自然に行うかが重要になるという事です。

それもまたライティングテクニック次第という事ですね。

認知度はそれなりに高いものの
やはり効果的なテクニックである事は間違いありませんので、
セールスを行っていく際はネット、リアル共に使えるテクニックです。

是非活用してみてください。

K.Uzaki

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2014年1月1日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:行動心理学

プロスペクト理論、損失回避の法則とは。

人は利益の得る事よりも損失を避けたい傾向にあります。

これは自分が保有するものに価値を感じ、
それを手放す事に抵抗を感じる「保有効果」と同様の心理作用であり、
新たな得られるであろう「利得」というものに対しても、
やはり人は既に手にしているものの「損失」を避けたいと考えます。

損失回避の法則(プロスペクト理論)の事例


多くの人に対して確率論とそこで得られる利得に対し、
ほぼ同じものと考えられる2つの質問を投げかけるとします。

A:10万円を無条件で手にするか、50%の確率で20万円を手に入れるか
B:20万円の借金を確実に半分にするか、50%の確率で0にするか。

いずれもその利得面に関してはほぼ同じ問いかけになりますが
Aの質問では多くの人は前者を選びBの質問では後者を選びます。

つまり「利得」に対しては「確実なもの」を選ぶ傾向にある反面、
既に存在する「損失」に対しては損失そのものを回避できる
その可能性に賭けていきたいと考える傾向にある事がわかります。

多くのギャンブル中毒者がそこから抜け出せなくなるのは、
利益を手にしようとしている時では無く、
損失を生み出した際にそれを回収しようとする時なわけです。

利益を手にしていこうと思う際は
コツコツと堅実な賭け方をする人もいざ損失を生み出すと
その損失を埋める為に急に大胆な賭け方をし始めるような事例ですね。

競馬で言えば本命狙いで堅実に利益を積み上げるタイプの人が
損失が出て始めた途端、その損失を回収する為に
10倍、20倍という馬券を買い始めるという感じです。

「10万円の損を回収するなら10倍に1万円を賭ければ。」

と、馬では無くオッズを見始めたら破産はもう目の前というものです。


損失回避の法則(プロスペクト理論)マーケティング活用


特売やセールなどを商品の価格などを一時的に下げた場合、
その時は「価格が下がり得をした」と思う消費者側のプラス方向心理も、
その特売やセールが終わる事で本来は元に戻っただけの価格が
「特売では無くなった」というマイナス方向の心理に向いてしまう事で、
その心理傾向のプラスマイナスはマイナス方向の方が多きくなってしまいます。

結果として特別を行う事で通常価格での売れ行きが下がってしまうというわけです。

よって商品やサービスの価格設定においては、
いかに消費者側の心理の中に低い価格設定を標準化させないかが重要となります。

つまり価格の引き下げがあからさまになってしまう
単一商品のみの価格をそのまま下げるような特売等は避けるべきと言えます。

商品やサービスなどの価格を高いと感じるか安いと感じるかは、
消費者側の知識や経験によって作り出される
参照価格と呼ばれる基準との比較によって判断されると言われています。

プロスペクト理論
よって消費者側がある程度の相場をわかっているような商品等に対しては
その参照価格となるものが必然的に設定されてしまいますが
相場が全く分からないような商品にはその参照価格が定められません。

特売やセールを行う際はいかにその参照価格の下げないか。

その工夫が必要になるという事です。

あなたの商品の価格を一時的に変動させるような際は
その行為が参照価格の引き下げに繋がらないかどうかを注意してみてください。

K.Uzaki

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2013年12月31日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:行動心理学

行動心理学フレーミング効果(フレーミング理論)マーケティング活用。

人は実質的には全く同じ内容の選択肢を迫られても
その表現方法などの違いによって、
統計的にかなり偏った判断を行っていくという事が
多くの心理学実験などでも立証されています。

下記がその選択肢の事例です。

フレーミング効果(フレーミング理論)の事例


ある伝染病に1万人の人が感染してしまい、
そのまま放置してしまうと全員が死んでしまう。

フレーミング効果

その対策案としてA案とB案が提示された
下記2つのような内容でそれぞれの案が提案された。

(提案方法1)
・A案:300人が助かる。
・B案:70%の確率で全員が死亡する。


(提案方法2)
・A案:700人が死亡する。
・B案:30%の確率で全員が助かる。


A、Bそれぞれの提案内容は全く同じものです。

ただそれぞれの言い方が異なるだけで、
提案方法1の場合、多くの人はA案を選択し、
提案方法2の場合、多くの人はB案を選択します。

おそれぞれの言い方の大きな違いは
「助かる」というポジティブな言葉の印象と、
「脂肪する」というネガティブな言葉の印象からくるもので、
2つの選択肢を迫られた場合など、
人はポジティブな表現の選択肢を選ぶ傾向にある事が分かります。


フレーミング効果(フレーミング理論)のマーケティング活用


人に何かを提案していく際、
その方向に向けて「YES」を受け取りたい場合は
同じ提案でもポジティブな表現を主に用いるべきであり、
逆にあえて遠ざけたい提案などがある場合は
ネガティブな表現を用いていく事が有効という事になります。

これはコピーを作成していく上でも
ちょっとした言い回しの違いで
その反応を大きく変えられるポイントでもありますので、
これらの心理効果を出来るだけプラス材料に使ってみてください。

このブログを読んでいる人の80%が、
新しい心理学の知識を有効に活用出来たと言っていますので(笑)

K.Uzaki

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2013年12月29日 | コメントは受け付けていません。 |

カテゴリー:行動心理学

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